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トップインタビュー  アパグループ社長 兼 最高経営責任者(CEO)元谷 一志 氏

  • 2022年10月5日
  • 出典:HOTERESONLINE

コロナ禍も変わらず積極的な出店を展開。明確な出店戦略でアパホテルネットワーク15万室、海外1万室を目指す

 2021年5月に創業50周年を迎えたアパグループは、2022年4月に創業者元谷外志雄氏から元谷一志氏への代表の継承を発表した。そして、元谷一志氏は着任早々にトップダウン経営から組織型経営への以降など、新たなビジョンを公表している。コロナ禍でも積極的な出店を続けるなど業界の台風の目として成長をし続ける同グループの今後のビジョンについて、元谷一志氏に聞いた。

アパグループ社長 兼 最高経営責任者(CEO)
元谷 一志 氏

1971年4月20日福井県生まれ。石川県出身。1990年石川県立金沢二水高等学校卒業。1995年学習院大学経済学部経営学科卒業。住友銀行にて 5年間勤務した後、1999年 11月アパホテル株式会社常務取締役として入社。2004年に専務取締役に就任した後、2012年 5月にアパグループ株式会社代表取締役社長に就任し、グループ専務取締役最高財務責任者、グローバル事業本部長を歴任。2022年 4月アパグループ社長兼最高経営責任者(CEO)に就任し、現在に至る。

アパグループ https://www.apa.co.jp/




コロナ禍においても柔軟な経営で黒字経営を実現

-まずは就任おめでとうございます。このタイミングでの就任の経緯についてお教えいただけますでしょうか?

 ありがとうございます。就任の経緯ですが、私たちアパグループは昨年の5月10日に創業50周年を迎え、今年2022年11月の決算で51期連続黒字を見込んでいます。また、2020年一昨年から感染が拡大した新型コロナウイルス感染症の終息が見えてきたことから、50期連続黒字を一つの区切りとし、世代交代を進めて当社の新たな歴史を創るために2022年4月1日より新体制へ移行することを創業者である元谷外志雄が決断をしました。

 約2週間前に内示を受け、その際は現会長が生涯現役でトップとして走り続けると考えておりましたので青天の霹靂ではありましたが、すぐに受諾し、早急に新中期5カ年計画「AIM5 ~APA Innovative Movement(以下「AIM5」)」を策定し、創業記念日の 5月10日にマスコミ向けに公表をいたしました。

-AIM5のお話の前にコロナ禍も含めて51期連続の黒字を見込んでいる点についてお聞きしたいと思います。どのような施策が奏功をしたのでしょうか?

 弊社のホテル事業は基本的に土地建物を取得し、それをストックビジネスと考え展開しております。その点は多くの他社と違い、黒字経営を継続できている要因の1つです。その他、日本への帰国者の待機宿泊施設や新型コロナウイルス軽症者の宿泊療養施設としての一棟貸し、運営施設においては業務の見直しや自社サイト比率の向上でコスト削減に努めたことなどで、2020年度約10億円、2021年度75億円の経常利益を計上することができました。時期に応じた需要の変化に対応したスピーディーな動きが結果に結びついたと考えています。

-今年3月にまん延防止等重点措置が解除され、旅行市場は回復しています。御社の業績もさらに回復している状況でしょうか?

 今年3月21日に全国的にまん延防止等重点措置が解除され、以降の全国のアパホテルにおける稼働率は、4月は87%、5月は86%、6月は87%と推移しており、回復の傾向が見られます。特にゴールデンウィーク期間中は稼働率が95%を超える日もありました。

 6月10日からは東京都が都民割を再開し、県民割・ブロック割が全ての都道府県で実施されるようになったことに加えて、訪日外国人観光客の入国も可能となるなど、宿泊業界全体にとって明るい兆しが出てきております。その後、第7波の影響で全国旅行支援は日程が後ろ倒しになったのは残念です。

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