DMM、ツアー第1弾を発表、「気分はスタートアップ」
ケニアやエストニアなどに視察ツアー
KNT関東との共同開発商品も
▽企画力に自信、今後はツアーGP参加も
笠原氏によれば今後はそのほか、企業および団体の海外進出を支援するかいはつマネジメント・コンサルティングとの東南アジア進出支援ツアーや、韓国での統合型リゾート(IR)視察ツアー、オーストラリアでの和牛視察ツアーなどを予定。また、DMMグループ企業の社員が発案した、世界的なストリートダンス大会での優勝経験を持つ源元(GENGEN)さんとの米国ツアーなども計画中で、笠原氏は「ビジネスとスタディの2つに加えて、趣味を追求するツアーも1つの軸として現れてきている」と語る。OTAとして「ビジネスとスタディ」に特化したツアーを追求するDMM TRAVELの方向性については、「お手本としている会社はなく、自分が『こんな会社があればいいのに』と思う事業をめざしている」と説明。今後の展望としては「2年以内の黒字化を目標としてきたが、さらにスピードを挙げて1年以内の実現をめざす。将来性が見えなければ早期に撤退する覚悟で臨んでいる」と意気込みを見せる。
なお、集客と販売は基本的にDMM TRAVELのウェブサイトに一元化する考え。メインターゲットの1つとする若者については、近年は海外旅行離れが問題視されているが「いつの時代も、一部の若者の意識は強く海外を向いている。海外でのビジネスやキャリアアップを考えるような若者はおそらく、海外展開を進める我々の存在や事業などについても認知している」との見方から、一定の集客を見込めるとの見方を示す。
DMM.comは、英会話事業における留学関連サービスの提供の必要性などを受けて、今年2月に第2種旅行業登録を取得。その後、8月27日には第1種に登録を変更し、本格的に旅行業への道を歩み始めた。ただし笠原氏本人はDMM TRAVELの事業について「どこかで“旅行業”とは違う気がしているし、提供するツアーも一般受けするものではないと思っている部分がある」と語る。
一方で、ツアーの企画力には自信を見せる。インタビュー中には、記者がこのほど受賞商品が発表された「ツアーグランプリ2018」について言及すると、「自信を持って応募できる商品ができれば参加してみたい」と関心を示す場面も見られた。