西豪州、英語を話したくなる教育旅行、SGHやSSH対象に視察実施

カンガルー餌付けなど貴重な体験も

カンガルーの餌付け体験 観光地としての魅力を備えているのはロットネスト島に限らない。オーストラリアといえばカンガルーやコアラが有名だが、パース市街地から車で約30分の位置にはカンガルーに餌付けができる「カバシャムワイルドライフパーク」がある。同園ではカンガルーの餌付けのほか、コアラやウォンバットとの記念撮影も可能で、見るだけではなく実際に触れ合うことができるので貴重な体験になるだろう。

 また、パースの有名な観光スポットといえば「キングス・パーク」だ。敷地面積は約400ヘクタールで、夜景スポットとして人気が高い。視察では昼に訪問したが眺めがとてもよく、多くの観光客が写真撮影をしていた。

パースにある世界遺産「フリーマントル刑務所」。西オーストラリアは資源だけでなく、文化を学ぶこともできる なお、視察後に今回参加した教員に感想を聞くと「実際に教育旅行を検討していきたい」など前向きな声が多く挙がった。西オーストラリアの教育旅行先としての魅力については、九州の場合はSQ便を利用すると夜にパースへ到着するので、1泊リフレッシュしてから翌朝に動き出せるなどの意見があった。

 また、教育旅行では、現地校に通う子供が日本人生徒の学校生活を手伝う「スクールバディ」という制度がある。一部の地域では、規則上ホームステイ先の子供をスクールバディにすることはできないが、西オーストラリアでは同じにすることができるため、スクールバディとの距離が縮まりやすく、英語を話しやすい環境もメリットという。


プレスタディで満足度向上へ

パース市街地。治安がよく、学生だけで歩くことができる場所も多い

 これまで多くの教育旅行を手配してきた児玉氏によると、教育旅行の満足度は日本での事前学習「プレスタディ」がポイント。「『遊び』と思って来るのと、『教育旅行』と思って来るのとで、現地での過ごし方も変わってくる。1週間ほどの滞在なのに、現地に来てから英語に対する意識を改革しようとしても、意識が変わり始めたころには帰らなければいけなくなっている」という。

 事前に教育旅行という意識を持っておくためには日本での事前学習が重要といい、内容は各旅行会社が実施しているため詳細を把握していないものの、実際にプレスタディを実施している旅行会社は学校側からの満足度も高いという。

取材協力:西オーストラリア州政府観光局、在福岡オーストラリア総領事館、西オーストラリア州駐日代表部、ゴールドインターカルチュラルラーニング
取材:本誌 人長紘子