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インタビュー:アメリカン航空日本地区営業部統括本部長の永井氏 [PR]

イメージ一新の大規模リニューアルを実施
ネットワークとプロダクト双方の利便・快適性を強みに

-リニューアルにも共同事業の影響がうかがえます。今後、どのようにサービスやプロダクトの刷新、ブラッシュアップに取り組まれていきますか

永井 JLとの共同事業をベースに、ノウハウの相互交換が一つの方法として考えられる。実は私もJLからの出向で、2015年11月末から現職に就いている。共同事業として人事交流は初の試みだが、今後は弊社からJLへの出向も実施する予定で、ポジションも本社機能の人材まで幅広くおこなっていく。

 一方、セールスとしては、プロダクト刷新を広く認知していただくことが最重要。リニューアルしたB777-200は3クラス制から2クラス制になり、エコノミークラスの座席が増えた。お客様に変化を認知、体感していただく機会を作った上で、供給シェアに沿った実績を出すことが求められている。

 この取り組みの一例として、昨年10月にはJLのアジア路線のシート披露会に初参加した。旅行会社や企業をはじめ、JLのお客様に弊社のプロダクトを周知する素晴らしい機会となり、大きな効果があったと思っている。

 ただし、共同事業の目的は弊社がJLになることでもその逆でもない。お互いの個性を活かすことがポイントだ。米系キャリアと日系キャリアでは、それぞれのお客様の期待するポイントが異なることを尊重しながら取り組まなくてはいけない。


-昨年の日本人の海外旅行者数は、若干回復したとはいえ1700万人強。最大でも1800万人台でした。今後、少子高齢化で人口が減少していくなかで、日本市場の商機はどこにあると思いますか

永井 先にも述べたが、弊社は過去30年間の日本就航の歴史の中で、ビジネスとレジャーの需要をバランスよく獲得してきた。北米方面は双方の需要のあるバランスのとれたデスティネーションであり、今後も堅調に推移すると思う。課題は、我々がどのようにパイをとるかだ。昨今は米系キャリアが座席数を大幅に削減しており、唯一増加させている我々としてはこれからが本当の勝負だと感じている。

 また、日本発の航空券ではほぼ同じ距離にもかかわらず、北米方面は欧州方面に比べて単価が低い。これはどの航空会社も抱える課題なので、今回のプロダクト刷新をはじめ様々な形で単価アップを認めてもらえるよう努力し、マーケットへの働きかけもおこなっていく。


-旅行業界との協業についてはいかがでしょうか

永井 旅行会社や観光局、関連企業との協業は必須事項として取り組んでいきたい。かつてカンクンを開拓し、観光の大デスティネーションにしたように、今後も関係を維持拡大し、新規需要開拓など共有したいと思っている。

 旅行会社とは、ダラス線での日本就航から30年間、良好な関係を保ちながら需要拡大に努めてきた。日本に就航する米系キャリアのなかでは後発で、アジアへの以遠権がないなど他社とは違う状況でも日本でのシェアを広げてくることができたのは旅行会社の皆様のお力添えのおかげだ。直接予約だけを伸ばす考えはなく、今後も良い関係を維持していきたい。


-ありがとうございました