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インタビュー:KNT個人「首都圏旅のおすすめ企画センター」

  • 2017年2月16日

新部署設立で国内旅行商品にテコ入れ
「感動」テーマに体験を訴求

-ツアーを造成する際に気をつけていることを教えて下さい

大島(左から)清水氏、大島氏 良い素材があればすぐにツアーを造成し、販売できる体制をとっている。企画担当者が企画、仕入れ、原価計算、ウェブサイトへの掲載、販促などの業務を全て1名でおこなっている。

清水 ツアーを企画しウェブサイトに公開するまでは、早ければ3日から4日。仕入れが複雑なものは1ヶ月程度かけて作る。ターゲットは商品内容や方面によって大きく変わる。

 以前の部署で中国・四国地方の商品造成を担当していたこともあり、センターでは「瀬戸内国際芸術祭」のツアーを造成した。イベント参加者の傾向から20代から30代の女性の参加を想定したが、結果的には50代の女性の参加が多かった。こうした経験をもとに、ツアーならではの利便性を求める50代や60代を主なターゲットにした商品を造成している。


-人気が高い商品はどういう種類のものですか

大島 引き合いが多いのは、これまでにない強みがある商品。例えば長崎のランタンフェスティバルのツアーでは、「中国変面ショー」の鑑賞場所として、ステージに近いスペースを「旅のおすすめ」専用で仕入れた。もともと非常に人気の高い無料イベントだが、交渉してスペースを確保した。

 クラブツーリズムなどは大人数の団体が来るため座席の確保が難しいが、KNT個人はある程度の席数が確保できれば十分であることも強みだ。サプライヤーからの引き合いもある。

 クラブツーリズムの添乗員同行型ツアーとは違い、我々は添乗員が同行しない個人型ツアーを主に造成している。提案型ツアーではクラブツーリズムが先行しているため、クラブツーリズムで地域誘客やテーマ旅行を担当している社員と、情報の共有やオリジナルイベントの開催などで協業している。


-提案型ツアーの旅行代金の傾向は

阿部 2014年に「旅のおすすめ」を始めた当初は通常よりも高額だった。しかし、あまりに料金が高いと、いくら価値があってもお客様に買っていただけない。適正な価格で販売できるよう仕入れをし、旅行代金と内容のバランスを考えている。

 宿泊施設や観光素材などの仕入れはKNT個人として仕入れているものを流用しながらも、「中国変面ショー」のようにお客様に特別にお見せしたいものについては、センターで直接仕入れている。提案型の旅行商品はコンセプトが明確なので、仕入れにおいても交渉しやすい。

大島 仕入れの変化に伴い、出張のあり方も少しずつ変わってきた。今までは宿泊施設の訪問が主だったが、最近は現地の行政関係者とも会って話を聞き、お客様に提供できる体験を探している。

阿部 日本全国全てを担当するのは難しいので、各地のDMOとうまく連携することが必要だ。着地型の素材を活用した滞在型ツアーを提案していきたい。