旅行業が求める人材とは?JATAが学生向けセミナー、EXPO会場で

人材確保に向け旅行業の現状を説明
若手社員によるディスカッションも

旅行業は「夢を売る」仕事
学生のうちに色々な経験を

JTBの重田さん KNTの皆川さん 第2部では、JTB首都圏トラベルゲート立川の重田涼花さん、エヌオーイー(NOE)東京営業部旅客営業1部営業1課の滝口明宏さん、近畿日本ツーリスト(KNT)横浜教育旅行支店の皆川拓也さん、読売旅行横浜営業所の野田嘉さん、日本旅行国際旅行事業本部海外営業部の水本彩乃さんの5名が登壇。全員入社2年目から5年目で、日本旅行広報室長の佐藤均氏による進行のもと、若手社員から見た旅行業の魅力などについてディスカッションをおこなった。

読売旅行の野田さん  旅行業をめざしたきっかけについて、JTBの重田さんは「学生時代にアルバイトで接客業をしていたので、旅行業だけでなく接客業をメインに就職活動をした」と説明。なかでも「楽しいものを売りたかった」ことから、店頭営業のJTB首都圏に就職したという。また、KNTの皆川さんも「最初はミーハーのような感じで旅行会社の就職セミナーに参加した。そこで教育旅行というものを知り、今の仕事に就いた」とし、旅行業に限定せずに就職活動していた登壇者が多かった。

NOEの滝口さん 旅行業で働く魅力については、重田さんが「売っていて楽しい。お客様はワクワクした気持ちで来店されるので、販売する私達も楽しくなる」、読売旅行の野田さんが「旅行は地域をつないで、夢を売ることができる」とソフト面の良さを説明。一方、日本旅行の水本さんは「ロボットレストランなど、新しい素材の下見に行くことがある。色々な体験ができる」とコメントした。

日本旅行の水本さん 実際に就職して感じた理想とのギャップに関しては、「華やかなイメージが強いが、事務的な作業が多い」とのコメントが多かった。また、ビジネストラベルを担当するNOEの滝口さんは「ビジネスの方は旅行について詳しい方が多い。お客様に負けないよう、多くの情報を常にキャッチし続けなければならない」と難しさを述べた。

 セミナーに参加した学生に対して、KNTの皆川さんは「学生と社会人との違いは時間があること。色々なことを経験して、皆さん自身の魅力を高めてほしい」と呼びかけた。また、日本旅行の水本さんは「旅行会社では、複数のことを同時に進めることが多い。そのような訓練をしておくと良いと思う」と推奨した。