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OTAセミナー開催、客室の仕入れ・販売の課題を議論

料金設定や仕入れの平等性が重要
キャンセル料収受の工夫も

キャンセル料の最適な収受を

楽天の山本氏  「客室の予約キャンセル」については、キャンセル料の収受のあり方に関して議論をおこなった。ホテルでの勤務経験もある櫻井氏は、キャンセルできない宿泊商品については「日本ではなじまない」とコメント。「ホテルにとってキャンセルはリスクとなるが、お客様目線では(キャンセルができることは)予約する際の重要な要素」と語り、「宿泊料金が100円高くてもキャンセルできることは、他社との差別化の手段の1つになる」と説明した。

 長谷部氏は「国内のホテルでキャンセル料が発生した場合は、ほとんど請求できていないのが実体」と説明。決済前に顧客にクレジットカード番号を登録してもらった場合でも、「本人の許可無く請求する方法は日本のお客様には理解してもらえず、事前に了解を得て請求する手間がかかる」という。同氏は、今年の4月1日にホテル運営会社のミリアルリゾートホテルズが国内のディズニーホテル3軒を対象に開始した、予約時に宿泊代金の一部を「申込金」として徴収する方法を例に挙げ、「前もって顧客からキャンセル料をコミットしてもらうことが必要では」と提案した。

 山本氏は楽天トラベルではキャンセル料を顧客に支払うよう呼びかけるとともに、クレジットカードで事前にオンライン決済をおこなうプランを設定していることを紹介。キャンセル料を確実に収受することができる点を宿泊施設にアピールして、在庫の提供を呼びかけている旨を説明した。同氏はディズニーリゾート周辺のホテルが当日または1日前に客室を販売する場合は、オンライン決済限定プランでのみ在庫を提供しているケースもあると語り、「一部のホテルにはうまく使ってもらっている」と伝えた。

 山口氏は訪日外国人旅行者の宿泊について「『きちんと来てくれるのか』と心配している宿泊施設がある」ことを説明。JAPANiCANでは決済方法を問わずキャンセル料を収受するルールを告知していることを紹介し、「万が一キャンセル料がお客様からいただけなくても、JAPANiCANが負担することをサービスの目玉にしている」と語った。