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フィンエアーが大規模ファム、モノデスティネーション化推進

日本人はヘルシンキとラップランドに集中
今後は地方送客を強力に推進

ナーンタリで「ムーミンワールド」訪問
シーズン初日に日本人の姿も

トゥルクへは72人乗りのATR72-500型機で移動。AYの子会社のフライビー・フィンランド(FC)が運航する

 参加者は成田、中部、関空の3空港からAYまたはJLの運航便でヘルシンキ入りし、AYの国内線などを利用して各地へ移動。第1チームがラップランドのキッティラとレヴィ、第2チームがロヴァニエミとその周辺、第3チームが中部のオウル、第4チームが南部のミッケリとサヴォンリンナ、第5チームが南西部のトゥルクとナーンタリ、第6チームが南部のハメーンリンナとタンペレ、第7チームがラップランドのイヴァロとイナリをそれぞれ訪問した。

ロイストカリ島での野外ビュッフェの様子。涼しい季節には防寒具も無料で貸し出している

 このうちトゥルクとナーンタリを訪れた第5チームは、ヘルシンキからAYの国内線でトゥルク入り。同市はフィンランド第3の人口規模を誇る古都で、到着後は蒸気船の「ウッコペッカ号」による群島クルーズと、ロイストカリ島での野外ビュッフェを楽しんだ。翌日は同国最古の城であるトゥルク城や、フィンランド福音ルター派教会の本山であるトゥルク大聖堂、シベリウス博物館などを見学。夕方にはバスで西に約20分の場所に位置するリゾート地のナーンタリに移動した。

ナーンタリ随一のリゾートホテル「ナーンタリスパホテル」。ムーミンをテーマにした客室も設けている

 この人口2万人に満たない小さな街が国外にまで知られる理由の1つには、沖合に浮かぶ小さな島で夏期のみオープンするテーマパーク「ムーミンワールド」の存在がある。1993年にオープンした同園は、森のなかに作者のトーベ・ヤンソンが描いた「ムーミン谷」の世界を再現したもの。小規模ながらも、フィンランドおよび隣国の家族連れだけでなく、世界中の熱狂的なファンが訪れるテーマパークとして知られている。

 園内には「ムーミンの家」や「スノークの仕事場」「ヘムレンさんの家」などが設けられ、ムーミンやミィ、スナフキンなど、おなじみのキャラクターが登場。ファンや小さな子供たちにはたまらない空間となっている。園内は1時間もあれば十分に見て回れる程度の広さだが、キャラクターたちが登場するミニシアターや、子供向けの遊び場、グッズ販売や飲食のための店舗も多数用意されている。「ムーミンワールド」にて。おなじみのキャラクターに扮した演者が家族連れを盛り上げる

 なお、訪れたこの日は今夏のオープン初日だったが、熱烈なファンが多い日本からは複数の個人旅行者が来園しており、日本におけるムーミン人気の一端を目の当たりにすることとなった。同園によれば2014年の日本人来場者数は、ヤンソン生誕100周年で注目を集めたこともあり、前年比2割増の約6000人にまで拡大。

「ムーミンワールド」にて。顔にキャラクターのペイントを施された子供

 園内で配布されているリーフレットも英語版、スウェーデン語版、ロシア語版に加えて、欧米の言語以外では唯一、日本語版を用意している。17年には埼玉県の飯能市に、フィンランド国外では初めてムーミンをテーマにした施設「メッツァ」がオープンすることもあり、本家のムーミンワールドは今後も注目を集め続けるだろう。