ANAHD、3Q売上高は過去最高、営利は29%増-国際線好調

  • 2015年2月1日

▽旅行事業の売上高は2.1%減、連結業績は据え置き

 旅行事業の売上高は2.1%減の1306億円と減少した。海外旅行では「ANAハローツアー」を拡充して地方発需要の取り込みをはかった。北米や欧州方面が好調という。訪日旅行では台湾や香港などからの需要を獲得して取扱高で過去最高を記録。一方、国内旅行では「旅作」商品の一部を7月からANAじゃらんパックで取り扱い始めたことなどが影響し、売上高は前年を下回った。営業利益はコスト削減などに努めた結果、5.5%増の44億円となった。

 このほか、商社事業はリテール部門などが好調で、売上高は14.8%増の949億円、営業利益は11.6%増の32億円となった。航空関連事業は羽田空港や那覇空港での空港地上支援業務の受託増などで19.9%増の1705億円、営業利益は51.6%増の94億円。

 通期連結業績の見通しについては今回は変更せず据え置く。理由として殿元氏は、1月、2月は「年間でも(航空)需要が弱い」点や、第4四半期に航空機部品などの固定資産の除売却による費用計上などが発生することを挙げた。また、為替や燃油の変動も「かなり動く」との見通しで、「そうした状況がはっきりした時点、第4四半期のどこかで修正することになるとは思う」と語った。

 足元の原油安の影響については「2年半かけてヘッジを積み重ねてきた」と説明。第3四半期はまだメリットを享受できていないが「第4四半期から徐々に効果が表れ、来年度からは順次拡大していくとみている」と期待を示した。