現地レポート:マレーシア2都市で食と癒しの体験

  • 2015年1月29日

クアラルンプールとマラッカで体験するマレーシアの多様性

2都市でユニークなスパを
プラナカン文化の体験も

36種のプログラムがある「ラ・サンテ」スパ  クアラルンプールには優雅なホテルスパや町中にも手ごろなマッサージ店などが豊富にあるが、ユニークな癒しのアプローチで注目を集めているのが、郊外にある「ザ・シャトー・スパ&オーガニック・ウェルネス・リゾート」。“肌に触れるすべてのものがオーガニック”をコンセプトにしたスパ・リゾートだ。

アルザス地方の古城をモチーフにした建物ニョニャの花嫁の儀式をトリートメント前に リゾートはクアラルンプールから車で約45分、海抜1000メートルの山間に展開する2万坪もの敷地を誇るリゾート・コンプレックス「べルジャヤ・ヒルズ」にある。フランスの古城をモチーフにした外観が特徴的なホテル内にある「ラ・サンテ」スパは、西洋医術のドクターと栄養士が常駐。無料カウンセリングを元に日常生活を改善し、減量やデトックスなどめざすゴールに向けたプログラムを組んでもらえる。メニューは日帰りから数日間に及ぶものまで、目的に合わせてチョイスを。緑に包まれた山間の環境にも癒されることだろう。

 プラナカン文化をテーマにしたメニュー 米とナツメグを布袋に入れて施術に使う  また、マラッカではプラナカン文化をテーマにしたスパを受けることができる。YTLホテルズのスパ・ヴィレッジの特徴は、その土地ならではの癒しの文化を取り入れること。ホテル「ザ・マジェスティック・マラッカ」内の「スパ・ヴィレッジ・マラッカ」でも、プラナカン文化をベースにした趣向を凝らしたメニューが体験できる。

 スパでは全メニューで、プレ・トリートメントとしてニョニャの花嫁が挙式の12日前からおこなう儀式の一部が体験できる。これはシャンプー&ヘッドマッサージを実施するもので、シャンプー台に寝ている間も天井にはめ込んだテレビで往年の番組を流すなど、タイムトリップしたような演出も。洗髪と頭皮マッサージ後、木の櫛で髪をとき、ジャスミンの花飾りを髪につけて出来上がり。この1ステップが、続くトリートメントでさらにリラックスした状況に導く心の準備となるのだ。

  数あるメニューのうち、プラナカンの文化を取り入れたおすすめはナツメグ・ライス・ローリング・マッサージ。ストレッチとロングストロークのマッサージの後、米粒とナツメグの種を入れた布袋を背中に当てリズミカルに刺激し、筋肉の緊張をほぐす。ほかにも3時間におよぶパッケージなど、プラナカン文化をモチーフとしたメニューが複数用意されている。

取材協力:マレーシア政府観光局、ザ・マジェスティック・マラッカ、ザ・シャトー・スパ&オーガニック・ウェルネス・リゾート
取材:古関千恵子