JTB、春秋航空日本に出資、春秋グループと連携強化

  • 2014年3月25日

▽提携で国内線の座席確保、旅行商品造成へ

JTB代表取締役社長の田川博己氏 田川氏は今回の提携について、「(両社の)シナジーにより、発地の地域マーケティング事業と、着地の地域マネージメント事業を連動させること、また、観光を基軸とした地域活性化への新たな取り組みの可能性を感じた」と説明。日本の観光立国戦略で中国は重点市場と位置づけられておりポテンシャルが高いことや、提携により座席を確保できるメリットも理由としてあげた。

 座席については、もともとレガシーキャリアのみでは十分に確保できず「チャーターや積極的な(座席の)買い取りを含めて考えていかないとならない時代」であり、そのような中で勢力を拡大するLCCも重要視。将来的には欧米市場のように、レガシーキャリア、チャーター、LCCで市場を3分するとの見通しで、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年時点の訪日外客2000万人達成のためにも、LCCを積極的に活用していきたい考え。

 今後は、IJを利用したパッケージツアーの造成を中心に展開していく。IJは6月27日から成田/高松、広島、佐賀線をそれぞれダブルデイリーで運航する予定。JTBグループ本社執行役員旅行事業本部長の細野顕宏氏は「販売システムについては打ち合わせ中で、どのチャネルを使うか検討中」としながらも「航空券単品より、旅行商品として販売するよう注力していく」考えを示した。

 旅行商品の造成はJTB国内旅行企画で担当。9C、IJを活用し、訪日、国内向けのツアーを造成していく。また、日本発海外の商品についても双方向チャーターなどでの実施を検討していくとした。なお、IJの航空券は排他的な契約ではないため、他の旅行会社も販売可能。春秋グループの旅行会社でも販売していく。