HIS、2Qの売上、利益とも過去最高-海外発好調

  • 2013年6月9日

▽海外事業は好調、現地発強化も

 海外事業は25%増と増加した。HISは海外での旅行事業として、日本発の旅行者の受入事業と、海外支店が独自におこなう海外現地発のアウトバウンド事業がある。平林氏は、日本発の旅行者数は前年並みとしながらも、海外現地発が好調であることから事業全体で2ケタ増になったと説明した。

 同社では海外現地発の強化をはかり、タイやバンコクでの他店舗展開の促進、現地の顧客向けウェブサイトをオーストラリア、香港で開始するなど、アジア地域を中心に事業拡大をはかったという。

 このほか、HISではゴールデンウィーク中にコスタビクトリアを利用したチャータークルーズの販売や、60歳以上の旅行者に対する「シニア割」、空港でのアシスタントサービスを実施するなどの取り組みを実施。オンライン販売では、スマートフォンサイトで「海外航空券+ホテル」に対応できるよう改修もおこなったという。

 また、テーマパーク事業では、ハウステンボスで「光の王国シリーズ」などハウステンボス独自のイベントを展開。新施設や既存施設のリニューアルなどもおこなった結果、売上高は39.5%増の103億8700万円、営業利益は133.1%増の27億9300万円、入場者数は47.6%増の129万2000人となった。

 なお、今後の見通しについては、夏の需要自体は強いとの考えから通期予想は修正しない。平林氏は、2012年9月、10月は領土問題の影響で落ち込んだことから「前年比ベースでの話だが、昨年と比較すれば今年は伸びる」と説明。先行き不透明な景況感ではあるが、夏の旅行需要自体は比較的強いとの見通しを示した。