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年末年始の旅行動向、海外旅行者数19年比63% 平均費用は同135%で大幅増-JTB調査

  • 2024年12月5日

 JTBは5日、各種経済指標や宿泊施設の予約状況、1万人以上を対象としたインターネット調査などをもとにまとめた、宿泊を伴う年末年始(12月23日~1月3日)の旅行動向を公表した。

 それによると、国内外を合わせた総旅行人数は約2852万人(前年比100.2%)と推計され、ほぼ横ばいの状況となったが、総旅行消費額は1兆3460億円(同106.3%)に達する見込み。

 その内、国内旅行者は2800万人で前年と同水準だったものの、物価高や宿泊費の上昇により平均費用は4万3000円(同104.9%)と1969年の本調査開始以降、過去最高を記録。日並びの良さから平均旅行日数が長期化したことも影響した。また、目的別では家族と過ごすこと(42.4%)やリラックス(29.3%)が増える一方、帰省や親戚訪問の割合は減少しており、純粋に楽しむための旅行が増加した。

 海外旅行者は52万人(前年比113.0%、19年比62.9%)。円安や現地物価の高騰により平均費用は27万3000円となり、前年から6.6%、19年から35.1%上昇した。旅行先は韓国など近隣国に加え、欧米やオセアニアなどの遠距離目的地への長期旅行も目立ち、二極化が進んでいる。

 旅行意向調査によれば、「行く」と答えた人は前年から減少し、18.6%にとどまった。背景には、経済的理由や旅行費用の高騰を懸念する声がある一方で、「昨年より旅行日数を増やす」との回答が21.5%と高く、長期休暇を活用した旅行ニーズが根強い。また、「高価格であってもサポートが充実している添乗員付きツアーを選びたい(2.8%)」が0.2ポイント増加しており、旅行に対する安心感が求められている。

 また、旅行先としては、国内では関東(24.2%)や近畿(17.9%)が人気で、出かける場所は、自然の景色が楽しめる場所やテーマパークとの回答が多かった。交通手段では自家用車(49.3%)の利用が引き続き主流だが、長期旅行の増加に伴い新幹線や航空機の利用が伸びを見せた。

 JTBの予約状況も堅調で、12月4日時点の国内宿泊・企画商品の予約は前年比100%。発地別での人気旅行先から、特に遠方への旅行が好調だという。一方、同日時点の海外旅行予約は前年比130%。遠方はハワイやシンガポール、オーストラリア、欧州。近隣は台湾、グアム・サイパンが人気となっている。