豪州の「今」を駐在員の視点から-一時帰国で実感した日豪コロナ対応のギャップ
前回お伝えした通り、オーストラリアでは2月21日に全世界のワクチン接種完了者に対し国境をオープン。その後も各州でマスク着用規制の緩和、濃厚接触者の規制緩和やワクチン未接種者に対する規制緩和が進み、市民生活はコロナ禍前の状態にほぼ戻りつつあります。今回はゴールドコースト在住の筆者が4月に日本へ帰国した際の出入国の様子、また航空会社によるチェックインカウンターでの確認事項などをレポートします。
日本帰国に向けたPCR検査
日本への入国に際しては、日本政府の求めによりオーストラリアを出発するフライトの72時間前以内のPCR検査による陰性証明書の提示が必要となります(2022年4月時点)。日本大使館及び各総領事館では、日本入国に必要な情報が記載された陰性証明書の発行が可能な医療機関・検査機関のリストを公開しており、今回筆者はNSW州、VIC州そしてQLD州で検査対応をしている「4Cyte Pathology」という施設で受診しました。
申し込み、支払い共にwebサイトで完結します。その後申し込み時に指定したeメールアドレスに添付ファイル形式にて検査受診票が届きますので、そちらを印刷し、最寄りの検査場でPCR検査を受診します。検査場はシドニー、メルボルン、ゴールドコーストの郊外及び中心地にもあり、旅行者の方の利便性にも長けています。検査結果は検体採取から24時間以内に登録のアドレスに送付されます。
オーストラリアからの出発
今回はゴールドコーストからヴァージン・オーストラリア(VA)を利用しシドニーへ、シドニーから全日空(NH)で羽田へという経路でした。ちょうどスクールホリデーと呼ばれる学校休みの時期(秋休み)ということもありましたが、ゴールドコースト、シドニー共に国内線は多くの人出があり、特にシドニーの国内線ターミナルは大混雑でした。ゴールドコーストでは空港内のショップ・レストランはフルオープン、シドニーでも国内線ターミナル内のショップ・レストランはほぼオープン、カフェやバーはフライト待ちの乗客で満席。ゴールドコーストからシドニーへの国内線も満席でした。数ヶ月前には想像できなかった光景を多少の驚きをもって受け止めました。
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