ハワイの「今」を駐在員の視点から-ウィズコロナに完全移行、徐々に日本からの観光客も
5月になり、オアフ島各地の観光スポットは一足先の夏休みを楽しむ観光客で賑わっています。ほとんどが米本土からの旅行者ですが、日本からのお客様も増えてきています。毎朝、日本語放送のラジオ局から流れてくる日本からの到着便数や客数の案内も各便100名を超えるようになっています。GW期間中の臨時便が就航していた日は1000名弱の到着者数がアナウンスされ、驚きとともに、ようやく日常が戻り始めてきていることを改めて実感しています。
米国の他州と比べて行動制限緩和にも慎重だったハワイですが、先日、最後まで残されていた規制である「マスク着用義務」が撤廃となり、完全にウィズコロナ、アフターコロナの社会となりました。ただ、以前と同じようなハワイ旅行の体験ができるようになりましたが、コロナウイルス自体は存在しており、再び増加傾向にあります。現時点での少しだけ心配が残る新型コロナウイルスの状況と賑わう観光スポットの様子をレポートします。
ハワイのコロナウイルス感染状況
4月末時点でのハワイ州の新規感染者数比(7日間移動平均値)は以下となっています。
市郡 | 陽性率 | 州全体 | ホノルル | マウイ | ハワイ | カウアイ |
---|---|---|---|---|---|---|
新規感染者数(2月) | 3.6% | 303.6名 | 183.7名 | 37.1名 | 54.0名 | 28.7名 |
新規感染者数(3月) | 2.9% | 87.0名 | 64.0名 | 12.0名 | 6.0名 | 5.0名 |
新規感染者数(4月) | 9.1% | 362.0名 | 246.0名 | 46.0名 | 45.0名 | 25.0名 |
毎週水曜日に更新される統計は、先月より感染者数・陽性率ともに増加を続けています。原因は不明ですが、3月25日で終了した屋内でのマスク着用義務、4月19日からの市バスなど公共交通機関でのマスク不要が影響していると考えられます。ただ、病院のICU使用数がゼロになった日もあるほどオミクロン株の重症化率が低く、ワクチン接種率の高いハワイでは、まだ州保健局も「注視をする」という段階で、特別なアクションは取らないようです。
新型コロナウイルスに関する報道は非常に少ないですが、4月中頃には下記ニュースもありました。
・ホノルル市長がコロナ陽性となり自宅にて自主隔離
・新規感染者の70%はステルスオミクロン株で従来型と比較して30%ほど感染率が高い
・英国で見つかった更に感染率の高いオミクロンXE株がハワイでも検出
もはや気にしていないハワイ州民が大多数だと思いますが、光が見え始めたばかりの日系旅行会社に勤務する私は、少し不気味に感じています。
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