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「痛みを伴う改革をした以上、絶対にやり遂げる」 名鉄観光サービス代表取締役社長 拝郷寿夫氏

構造改革と財務基盤固めに目途つく
22年の国内需要は19年以上を期待

 拝郷寿夫氏は名古屋鉄道の副社長などを歴任した後、2020年に名鉄観光サービスの代表取締役副社長に転じ、21年6月からは社長を務める。副社長、社長として約2年間にわたりコロナ禍と戦い続けてきたが、「明けない夜はない」と言い切る。コロナ後への手応えも感じつつあるという拝郷氏は、やるからには明るく前向きに未来を切り拓いていくと自信を示した。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

拝郷氏

-ご自身の仕事歴等を中心に自己紹介をお願いいたします。

拝郷寿夫氏(以下敬称略) 生まれも育ちも岐阜県岐阜市。大学は東京でしたが卒業後は名古屋鉄道に入社しました。名鉄沿線に住む親類縁者が多く、親しみがあったことも名鉄を選んだ理由です。

 入社1年目は名鉄で切符切りや車掌としての乗務も経験しました。その後はグループ各社で、ホテルのフロントから宴会担当、ベッドメイキングまで多くの現場を経験しました。名鉄本体に戻ってからは財務畑が長く、途中グループのバス会社を経て、再び名鉄本体に戻ってからはグループ全体を見る管理部門を経験し、2020年6月から名鉄観光サービスに移りました。

-観光関連の仕事も数多く経験されているわけですね。

拝郷 金沢にあるホテルの社長を6年間務めたこともあり、旅行・観光業界の知識はそれなりにあると思います。

-旅行需要は今年どの程度まで戻ると想定していますか。

拝郷 予想は非常に難しいですね。感染状況次第ですし、第6波は収束傾向であるものの、第7波、第8波の可能性も除外できません。一方でブースター接種の進行や経口薬の開発もあり、次の波が来たとしても大きな波にならないかもしれません。また各自治体が県民割などに取り組み、先日は岸田首相がGo Toトラベル再開に向けて準備を進めると発言しています。そうなれば国内旅行需要についてはコロナ前の2019年と遜色ないレベルになる期待も持てます。

-名古屋を訪れて駅周辺や繁華街の活気に驚きました。足を延ばした知多半島でも人が多く、中部エリアは元気がある印象です。

拝郷 ニュースでも伊勢神宮が賑わっていると報じられていました。当社も名鉄とタイアップで鉄道と宿泊をセットした商品「でんしゃ旅」を販売していますが、よく売れています。遠方への旅行はともかく、「いいじゃないの近場なら」という名古屋人気質が関係しているのかもしれませんね。知多半島に日間賀島というフグ料理で有名な場所があるのですが、「日間賀島ふぐづくしプラン」や、犬山を取り上げたプランなどが特に好評です。

-旅行業界人として、そうした話を伺うと安心します。

拝郷 国内旅行については2022年度の集中送客キャンペーンとして東海エリアを取り上げます。これまでは名古屋など東海エリアからの送客を意図したキャンペーンが主体でしたが、今回は名鉄観光サービスの全国ネットワークを活用して、全国から東海への送客を図る異例の取り組みです。

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