アメリカの「今」を駐在員の視点からー続くインフレ、ラスベガスの生活の今
食料品
絶対に必要な食料品ですが、これまた昨今のインフレ(特に2021年後半から)で値段が上がっています。いくつか例を挙げます。
食品名/分量 | 1年~半年前の価格 | 現在の価格 |
---|---|---|
牛乳/1ガロン(約 3.8リットル) | 2ドル前半 | 約3ドル |
食パン/1斤 | 88セント~ | 1~1.5ドル |
卵/18個ケース | 2ドル前半 | 3ドル以上 |
ソーセージ/1箱8切れ | 1.4ドル | 1.8~1.98ドル |
肉製品は顕著に値上がっています。ベーコンなども含め、牛肉製品は20%ほどアップしています。薄いステーキ肉4枚、比較的安価なWinCoでも20ドル以上します。ポーク製品は約17%、チキンや魚類も約10%値上げされています。
以前はあまり金額を気にせず、家から一番近く質もいいAlbertsons(アルバートソン)で買い物をしていましたが、他のスーパーと比べて高いため、めっきり行かなくなりました。ほとんどの食材は安価なWinCoで購入します。日本でもおなじみのTrader Joe’s(トレーダージョーズ)、Whole Foods(ホールフーズ)、Sprouts Farmers Market(スプラウツ)へも時々、値段比較調査や友人との食事会の食材確保のために行きますが、これらのスーパーには見た目も綺麗で、一般的なスーパーよりも高い品が揃っています。
日本でも以前、料金は据え置きで量を減らして販売するメーカーが増えたことがありましたが、アメリカでも同様のことが起きています。Trader Joe’sブランドの冷凍餃子を購入したところ、値段は4ドル程度のままでしたが、以前は1袋に30個くらい入っていたものが20個程度になっていました。
スナック、ソーダ類は不要なのでしょうが、備蓄しているものです。ペプシやコーラなどのソーダ類は、12缶の1ケースが通常5-6ドル。マイナーなメーカーのソーダは、WinCoで1年前は2.50ドル程度でしたが、今では3.50ドルします。ドーナツ12個入りパックも1ドルほど値上がり、約5ドルです。
また、ファーストフードは月に1度食すかどうかという感じになりました。先日マクドナルドに行きましたが、Big Macが1つ6ドルし、サイズも以前より小ぶりになったようでした。
ガゾリン
レギュラーガソリンは、ラスベガスでは1年前は1ガロン(約3.8リットル)2.84ドル程度でしたが、現在は3ドル後半から4ドルを前後しています。全米で見ても、2020年春は1ガロン平均1.95ドルでしたが、現在は4.33ドルと、パンデミック以前の約2倍になっています。
在宅勤務になり、ガソリンを入れる回数は月1、2回に減りましたが、常に満杯まで給油するのをやめ、1回20ドル分づつ(私の車ですとタンク半分弱くらい)にしました。また他と比べて安いスタンド(ARCO)などは、クレジットカードで支払うと手数料が取られるので、現金で支払います。ちなみに、ガソリンタンクに設置されているカード支払いのマシンに「スキマー」と呼ばれるデバイスを取り付け、カード情報を盗むという犯罪はどこの都市でもあるようで、面倒でも併設されているコンビニ内のキャッシャーに行って支払うのがお薦めです。
また、このガソリン高騰は、国内旅行が再開され、陰性証明などの面倒な手続きが必要な飛行機を避けて自家用車で旅行する人々が増えたことも理由の1つのようです。加えて、3月初旬にスタンドに行った際は、ロシア軍によるウクライナ侵攻の影響が顕著で、スタンドによりまちまちながら1ガロン4.13から4.22ドルに上がっていました。この数日後にはさらに値上がり、3月11日現在、5ドルを超えるスタンドも出てきました。全米各地でガソリン高騰は続いていて、ニューヨークでは1ガロン平均4.47ドル、ロサンゼルスでは約5.67ドル以上(1年前は4ドル弱)となっています。
3月8日にバイデン大統領がロシアからのオイル輸入の禁止を宣言したため、さらに値上がりが予想されます。観光バスの見積もりを取ると、各バス会社はサーチャージを追加し、今後も高騰した場合は別途追加のサーチャージを取りますと注釈をつけています。
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