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千葉は日本のフィンランド? コロナ後は北欧を軸にインバウンド事業を構想-GREENBIOCORPORATION 代表取締役 井田洋氏

  • 2021年12月21日

旅行会社ならではのノウハウをサービスに転化
旅行業をベースに新たなコンテンツを生み出す

-コロナ後も北欧など専門地域でのオーダーメイド型のFITをメインにビジネスを展開するお考えですか。

井田 北欧向けのオーダーメイド旅行は当社の軸となるサービスなので残していきます。ただ、その軸だけでは運営が成り立たたない状況が予想されるため、今後の構想を練っている段階です。具体的には、フィンランドなど当社が得意とする地域からのインバウンドも手掛けていきたいと考え、準備を始めています。

 その中で今着目しているのが千葉県の房総半島です。日本を訪れるフィンランド人の中には、自国に似たものを観たいと考える方が多く、これまでも東京や京都などではなく、長野を訪れる方が多くいらっしゃいました。長野には野尻湖等の湖があり、そのような自然に興味を持つようです。房総半島の海もフィンランドの景観に似ている部分があるので、喜んでいただけるのではないかと考えています。房総半島とフィンランドの国の形が、似ているのも偶然ではないかもしれません。

-貴社の5年後、10年後の姿をどのように描いておられますか。

井田 旅行業界の変化に合わせて、当社のスタイルも変化していくだろうと考えています。5年後、10年後というのは想像つかない世界ですが、旅行業をベースにしながら他の産業を組み合わせた事業を展開していきたいです。

 例えば、先ほど房総半島の話をしましたが、千葉は海苔の生産地でもあり、その海苔を外国の人に販売するということも考えられます。しかし、単に販売するだけでは使い方が分からないと思うので、日本の文化も伝えなければいけません。もっと言えば、お寿司の握り方、お米の炊き方など、そこまで仕込んでいかなければならないでしょう。その仕込みを、旅行を通して伝えていく方法もありますが、動画やコンテンツにして販売することもできます。それらも旅行に関わるコンテンツとして有効に活用できると考えています。

-最後に、今年を表す漢字を一文字でお願いいたします。

井田 「真実」です。二文字ですが、今年は「真っすぐ進む」の「真」、それが「実」るのが来年、という気持ちを込めました。

-ありがとうございました。