点ではなく面で捉えたビジネス展開で地域を活性化

富山　先ほどご紹介した江差町も含め、他の自治体や旅行会社などからも観光に関するさまざまなご相談をいただいています。特定の観光地や場所に人を呼びたいと考えていても、その場所という「点」だけで対策しては効果が限定的になってしまいます。サツドラ店舗も活用しながらその観光地や場所への送客、地域と協力しながらのプロモーションなどに今後は取り組んでいきたいと考えています。

　このように点ではなく面で捉えた活動をすることで、取得したデータを効果的に活用できますし、その地域に経済活動のベースができてくると、インバウンドが回復した際にも観光業へ貢献できるのではないでしょうか。

富山　サツドラもコロナ禍で大きなダメージを負いましたが、それによって新しい事業の種が沢山生まれているのも事実です。観光業界においても必ず国内需要もインバウンドも戻ってくると思いますが、コロナ前のインバウンドに対するやり方とは変化していくのではないかと考えていますし、むしろ変わらなければダメだとも思います。

　我々ドラッグストアのビジネスと同様に、観光業でも昭和のバブル期のやり方でお客様が海外から普通に来ていた、という要素が多分にあったと思います。しかし、今後はもっと質の高い、価値を理解していただけるインバウンドのお客様が沢山訪れてくれると思いますし、価値を理解していただくためのアプローチもこれからもっと必要になってくるのではないでしょうか。そのようなビジネスの作り方にチャレンジできる新しい時代になってくると思います。

　観光業は、産業としてもっと成長していくと考えていますので、一緒に頑張っていきましょう。