鰹の町のホッとできる湯宿に-黒潮本陣 取締役支配人 山岡正治氏
人気を集める鰹のタタキ体験工房
街歩きの楽しさもアピール
-国内旅行の需要は戻り始めていると感じていますか。
山岡 一時期と比べると、予約の状況はかなり良くなってきたと思います。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などが解除されて、予約が入り始めました。高知県が県民向けに特別割引キャンペーンを実施しているのも大きいと思います。今のところ間際予約が多いですが、その傾向はコロナ前もそうでした。
-コロナ後を見据えて、何か取り組んでいることはありますか。
山岡 コテージの改修に加えて、本館も来年度中にリニューアルを始める計画です。施設を改修しても、おもてなしのスタイルは変わりません。美しい景色のなかで、ゆっくりと温泉を楽しんでいただいて、美味しい料理を食べていただきたいと思っています。もちろん、安心して滞在していただけるように、感染対策には細心の注意を払っています。お客様からお客様を紹介していただけるような施設にしていきたいと考えています。
-今後、旅行会社に望むことがあれば、教えてください。
山岡 中土佐は6000人強しか人口がありませんが、太平洋があり、四万十川の上流にあたり、山もあります。自然のほかにも、町内には高知県で一番古い酒蔵として「西岡酒造店」、町営の中土佐町立美術館、道の駅なかとさ、人情味のある「久礼大正町市場」などがあります。旅行会社には送客はもちろんですが、そうしたローカルの魅力を味わえる街歩きの商品を造成していただければと思っています。中土佐町が観光で生き残っていくためには、町全体を売っていくことが必要だと思っています。
-最後に、観光業界に対するメッセージをお願いします。
山岡 規模の大小に関わらず、観光事業者にとっては苦しい時期が続いていると思いますが、少しだけ明るい兆しが見え始めたのではないでしょうか。そのなかで、自分たちの仕事に誇りを持って、皆で頑張っていかなければと思っています。お客様に喜んでいただけるサービスは、自分たちが元気でないとできないと思います。
-ありがとうございました。