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コロナで退職した業界人に観光産業での再就職を-大阪観光大学 観光学部教授 小野田金司氏

産学連携の「ニューノーマルな観光人材育成プログラム」
座学とフィールドワークで最新のスキルを身につける

-プログラムに含まれる「就職支援」では、具体的にどのようなことを予定されていますか。

小野田 まずは企業側に呼びかけて、今のうちに人材を確保したいという企業に説明会を実施します。また、はじめにお話した通りDMOも人材不足ですので、DMOにもオブザーバーとしてコースに参加してもらい、受講者と一緒に学びながらマッチングするという形を考えています。

-現時点での応募状況はいかがでしょうか。

小野田 まだほとんど告知をしていない状態ですが、各コース定員30名のところ、8月20日の時点でリゾート再生コースに2名、ローカルツーリズムコースに10名の申し込みがありました。受講料は無料ですが、前者は合宿が1週間ほどありますし、後者も3箇所を訪れるので交通費などの実費は少なからず発生します。どちらもそれなりにハードルは高いかなと思っていたので、予想以上の反応に驚いています。なお、リゾート再生コースは厚生労働省の要件を満たす場合、職業訓練給付金の対象となるので、2ヶ月の受講期間中、月額10万円が支給されるという支援もあります。

-トラベルビジョンの読者に向けてメッセージをお願いいたします。

小野田 先日久しぶりに神戸に行ったら、もう皆しょぼんとしていたんです。私がDMOに関わっている青森では、「絶対にイベントをなくすな」と、花火が駄目ならスカイランタンを上げるなど、全てのイベントを何らかの形で続けています。必要なのはできる限り上を向くこと。上を向いていると元気が出てくるので、やはり人はそこへ集まってきます。観光産業にはそういう役割があると思うので、そこに携わる者は下を向いていてはいけない。例えば別の場所に行ってみてもいいですし、畑違いの土地でも何かないか探してもいい。それを続ければニューノーマルの観光は見えてくると思います。じっと下を向いていても何もやって来ません。できるだけバタバタしましょう。

-ありがとうございました。

※編集部注
「ニューノーマルな観光人材育成プログラム」応募に関する問い合わせは下記へ。
大阪観光大学観光学研究所 リカレント教育
サイト:https://tourism-lab.jp/
電話:072-453-8222