itt TOKYO2024

韓国の「今」を駐在員の視点から-第4波のソウル、ワクチンパスポート発給始まるも海外旅行はまだ先か

 韓国では1月からの半年間、新型コロナウイルスの新規感染者数を低く抑えることに成功していましたが、6月下旬より急激な感染者の増加がみられています。7月に入ってからの新規感染者は、2週間以上1500人前後が続いており、過去最高の新規感染者数を更新する日も出てきています。

 首都圏(ソウル・仁川市・京幾道)の新規感染者は感染者全体の75%前後を占め、デルタ株を含む変異株は70%前後と、日本など他国と同様に急速な変異株への置き換えが起きています。首都圏の防疫規制は7月12日にレベル2段階からレベル4段階へ引上げられ、防疫専門家の間では8月中旬から8月末まで同レベルは維持されると予測されています。

 今回は新型コロナウィルスの第4波に襲われている韓国の感染状況、実施中の防疫規制、ワクチン接種状況、海外団体旅行の再開などをレポートいたします。

東大門裏通りの食堂街。平日の正午ですが、デリバリーの人以外はほとんど人がいません。

感染状況

 韓国は現在新型コロナウイルスの第4波の最中にあり、7月5日から一気に新規感染者数が増加、現在の1日あたりの新規感染者数は1500人から1700人の間を推移しており、経路不明、若年層の無症状感染者による小規模クラスターが継続して発生しています。デルタ株をはじめとする変異株への警戒のため、韓国人含む入国者は出発地発給の陰性証明書の提示と、入国時PCR検査及び15日間の隔離が義務付けられています。

韓国全体及び主要都市発生者数(2021年7月20日現在)CoronaBoard

感染者死者隔離解除致命率総検査者検査中総陰性結果
18万481人2059人16万347人1.14%1125万1987人24万4671人1082万6835人

次ページ >>> ソウル首都圏における防疫規制