観光バスの安心・安全に取り組み、積極的にPRしていく―北海道のドリーム観光バス社長 宗方淳剛氏

厳しい状況だからこそ、ライバル会社と協力することできっと光は見えてくる

 観光地として人気の北海道が受けたコロナ禍の影響は甚大なもので、それはホテル・旅館や飲食店だけでなく観光バス会社も同様だ。長引く苦境の中で、観光バスの安心・安全対策に取り組み、PRにも積極的に取り組んでいるのがドリーム観光バス代表取締役社長の宗方淳剛氏だ。北海道観光の現状を打開するべく今できることを模索し実行に移している宗方氏に、現状やこれまでの取り組みについて話を聞いた。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

ドリーム観光バス代表取締役社長の宗方淳剛氏。
インタビューはオンラインで実施した。
-はじめに貴社の事業についてお聞かせください。

宗方淳剛氏(以下敬称略) 私どもドリーム観光バスは1991年6月に開業し、当初は小型バス5台からスタートしました。現在は大型バス12台、中型バスが5台、小型バス6台のうち1台が高級仕様のハイエースという計23台で運営しております。また開業時から冬場の除雪事業も行っており、小型ダンプ8台、4tダンプ2台、ホイールローダー10台で運行しております。従業員数は嘱託社員や契約ガイドを含めて33名です。

 コロナ前は観光バス事業が約75%、貨物除雪事業が約25%でした。バス事業はインバウンドが2%弱しかなく国内需要が98%で、その内訳はオーガナイザーが34%、企画募集物が26%、教育旅行が25%、その他が13%です。開業当初から1つの事業に偏るのではなくバランスよく、というのを心がけています。

-北海道観光のトップシーズンは夏でしょうか。

宗方 そうですね。本来であればゴールデンウイークが明けた頃からトップシーズンに入ります。7月の連休後は航空運賃が高くなるため個人のお客様が多くなり、バスを利用されるような団体のお客様は落ち着きます。そして8月の最終週から再びトップシーズンが始まり10月頃まで続きます。

-コロナの影響は甚大なものがあると思いますが、2019年と比較して2020年はどのくらい影響を受けられたでしょうか。

宗方 正直に申し上げますと、観光バス事業だけでは昨対比27%です。ですが、貸切バス事業だけでなく、貨物・除雪事業を行っていますので、今まで夏には稼働していなかったダンプを稼働させて除雪事業を強化した結果、貨物除雪は昨対比129%。全体で56%ほどの業績でした。

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