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コロナ禍中に宿泊者数・客室稼働率とも前年超え、「那須塩原の奇跡」―塩原温泉 常盤ホテル支配人 冨岡紳郎氏

目指すのはコスパのいい宿
ITを上手に取り入れながら、この規模感でできることをやっていく

 コロナ禍において全国各地の観光・宿泊業が厳しい状況に置かれているのは言うまでもない。休業や廃業を余儀なくされているホテルや宿泊施設も少なくないなか、塩原温泉 常盤ホテルはコロナ前より宿泊者数が伸びているという。コロナの影響や業績好調の理由などを支配人の冨岡紳郎氏に聞いた。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

塩原温泉 常盤ホテル支配人の冨岡紳郎氏
-まずは、常盤ホテルと冨岡支配人のご紹介をお願いいたします。

冨岡紳郎氏(以下敬称略) 私ども常盤ホテルは、東京・池袋にある株式会社レックアイというIT企業の事業部の1つとして運営しています。常盤ホテルのほかに、本社では富士吉田のビジネスホテルのマネジメントも請け負っています。

 常盤ホテルは前オーナーから約3年半前に買い取り、3階から5階の客室、ロビーおよびお風呂の脱衣所をリノベーションしました。もともと21部屋あった客室のうち、3階の部屋を2つつなげたので現在は20部屋になっています。私はリノベーション前に転職で入社しました。リノベーション完成がちょうど3年前でそこから本格的に稼働を始めたのですが、リニューアル直後から順調にお客様がいらっしゃったかというとそんなことはなく、客室稼働率も良くありませんでした。

-コロナ直前の客室稼働率は良かったと思いますが、その時のお客様は国内が中心ですか。

冨岡 はい、90%以上は日本人のお客様ですね。東京、千葉、埼玉など首都圏から来られるお客様が多いです。それはコロナ後もあまり変わらないですね。

 客層としてはご家族でいらっしゃるお客様が多いです。私どものホテルでは1室あたりの宿泊者数が平均2.1人です。大きなホテルではないため団体を受けられないので、そうなると家族連れのお客様をターゲットにした方がいいと考えています。

-平均2.1人ということは、おひとりでお泊まりになる方もいらっしゃいますか。

冨岡 はい。特に平日はビジネスでお泊まりになる方も多いです。塩原温泉の近くに西那須野というエリアに工業団地があり、そこに出張で来られる方がいらっしゃいます。

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