アジア系トラベルテック企業から見るポストコロナ訪日マーケットの展望(前編)

日本は最も人気のある旅行先、パンデミック終息後の需要回復に期待

-2020年は観光・旅行・ホスピタリティ業界にとって非常に困難な年でしたが、2021年に入りワクチンの普及開始など少しずつ明るい兆しが見えてきました。今年は回復の年になるだろうと感じていますが、業界の動向と訪日マーケットの展望をお聞かせください。

エローザ 私も、2021年は業界にとってネガティブなニュースよりもポジティブなニュースが多い年になると確信しています。ワクチンは世界各地に急速に配布されていますし、インドネシアでもより多くの市民がワクチン接種を受けられるようプロセスが加速しています。

 tiket.comは、特に海外旅行におけるパンデミック後の回復とビジネスの成長に向けて十分な準備をしています。新型コロナ発生以前と同様に、日本はインドネシア人にとって最も人気のある海外旅行先の一つであり続けると信じています。現在は海外旅行が制限されていますが、お客様の日本への旅行意欲は決して低くはなく、むしろこれまで以上に高まる可能性さえあると感じています。移動制限が解除され、健康面での安全性が一定レベルまで保証されれば、日本に大量のインドネシア人が旅行に訪れることは容易に予想できます。彼らは日本食や文化、歴史、自然、そしてショッピングを楽しみ、冬には雪も楽しみたいのです。

ラウ エローザ氏と同様、2021年は旅行・ホスピタリティ産業は回復に向かうと思っていますが、回復スピードは緩やかなものになると予想しています。 各国政府は渡航規制の解除に慎重な姿勢を崩さないでしょう。

 しかし中長期的に見れば、日本市場には未だ非常に大きなチャンスがあると考えています。 日本は2020年以前から、中国人が最も多く訪れる国のひとつでした。パンデミックが終息した後も同じ傾向が予想されます。アジア太平洋旅行協会が発行した「COVID-19流行終了後の中国人観光客の旅行意向に関する調査報告書」という業界レポートでは、依然として中国の観光客がパンデミック後に最も行きたい旅行先の第1位は日本でした。

後編は近日中に掲載致します。