韓国の「今」を駐在員の視点から-苦戦する航空業界、写真で紹介する人気観光地の現況
空港の状況
仁川空港の国内線は通常運行、国際線は両国が結ぶ協定(ビジネス、留学などの渡航)のある国、2月から航空各社が販売開始した韓国人向け「無着陸・空の旅」の乗客に限り運航をしています。空港内の売店、レストラン、免税店は営業を再開しています。ソウル金浦空港は国内線を除く国際線はすべて運休中です。
内外国人 | 2019年 | 2020年 | 備考 |
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韓国人渡航 | 2871万4247人 | 427万6404人 | 主に、留学・ビジネス |
外国人入国 | 1776万0146人 | 509万2819人 | 主に、留学・ビジネス |
2020年の韓国航空業の状況
国土交通部の「2020航空市場動向」によると、2020年の韓国航空会社の国際線利用客は1424万人、2019年の9039万人から84.2%減少したと報告しています。
国内線と国際線を合わせた航空旅客は、3940万人と68.1%の減少となっています。路線別では、日本線が88.2%と最も大きな減少となっており、続いて中国(87.8%減)、その他のアジア(83.4%減)、欧州(82.2%減)、米国(72.3%減)となりました。
国際線における航空会社のタイプ別減少幅は、フルサービス型航空会社は前年より82.3%減、ローコスト型航空会社は86.7%減となりました。ローコスト型航空会社の方が減少幅が大きいのは、これらの航空会社が主に就航する日本、中国など短距離路線の多くが運休したためと考えられます。
国内線乗客は23.7%減と、国際線と比較すれば少ない減少幅となりました。2020年11月は、前年の2019年11月より2.5%の増加を記録しました。海外旅行が不可能となり、済州(チェジュ)など国内航空旅行客が増えた結果と分析されています。航空貨物は、乗客の預け荷物を含む数値では前年より23.9%減ですが、これを除いた純粋な航空貨物だけでは0.6%減にとどまっています。
国土部の航空政策室長は「今年も新型コロナウイルスの余波が続くものと予想されるため、持続的かつ体系的な支援とともに航空業界の早い需要回復のために最善を尽くしていく」と述べています。