韓国の「今」を駐在員の視点から-コロナ感染状況と防疫規制、観光地とショッピング街の現状
昨年11月からの第3波、現在の感染状況
罰則を伴う防疫規制の実施、地下鉄や空港情報も
5段階の新型コロナウィルス防疫規制
韓国では1、1.5、2、2.5、3の5段階からなる、新型コロナウィルス防疫規制が施行されています。この規制は数字が大きくなるにつれて、規制の内容が厳しくなっていきます。従来3段階であったものが11月より5段階に細分化されました。7日間平均値を主要なレベル変更の指標として採用されており、韓国政府はその他の副指標(クラスター発生状況や感染経路不明者の割合など)も考慮して総合的にレベルの変更を決定しています。
韓国では8月の第2波を乗り越えた後、新規感染者数は落ち着いていましたが、10月下旬より徐々に新規感染者数が増加、11月19日よりソウル首都圏では防疫措置がレベル2に引き上げられました。その後、更に新規感染者が加速度的に増加し感染経路不明、大中小規模のクラスターが急増したこともあり、12月8日より首都圏での防疫措置はレベル2.5に引き上げられ、現在に至っています。
現在の新規感染者の1日平均は、10日前までの1200名前後から500名前後と大きく減少していますが、韓国政府疾病管理庁の担当者は、もっとも効果を表した規制は「(エンターテイメント施設において)集まることのできる人数を4名までに制限した事」との見解を示しています。この人数制限は罰則が伴っており、違反した場合は飲食店側は最大300万ウォン(約28万円)、客側は10万ウォン(約9千円)の罰金が科せられます。
今回のこの防疫措置レベル2.5は1月17日までとしていましたが、段階的に緩和される度にその後の増加を繰り返していた過去の例から、当面は現行のレベル2.5を継続することを決定しました。しかしながら、経済的な影響を考慮して集合できる人数、営業時間の短縮緩和、営業禁止となっていた業種の再開などを緩やかにおこなっていく予定となっています。
現在ソウル首都圏で実施されている規制
現在ソウル首都圏では防疫措置レベル2.5が実施されており、その主な内容は以下の通りです。今後感染者数の推移によって細かい修正が行われる予定です。
区分 | 概要 |
---|---|
概念 | 全国的流行本格化 |
状況 | 医療体系の通常対応範囲を超過する水準で全国的流行が一週間以上持続拡大 |
基準 | 全国週平均一日の感染者数400~500名以上又は全国2段階状況から2倍等の急激な感染 拡大状況(60歳以上の患者比率、重症患者、病床需要の能力など考慮) |
確信メッセージ | 全国的流行拡散時には可及的自宅、外出・集会・多重利用施設利用は最大限自制 |
集合人員規制 | すべての場所は1グループ4名まで(レストラン・酒店・古宮・観光地など) |
集合人員違反 | 店主300万ウォン、顧客10万ウォンの罰則金 |
水際対策 | 空港・港湾入国者PCR検査及び変異種対策のため陰性証明書提出、隔離15日 |
業種 | 規制内容 |
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交通 | マスク着用義務 |
学校 | 人員密集度3分の1遵守、換気徹底 |
企業 | 在宅業務奨励 |
レストラン | 21時まで、その後はテイクアウト、消毒液・テーブル間距離置き・記入(入店時間・携帯番号) |
カフェ | 防疫規則遵守で緩和、座席数の50%まで |
宗教活動 | 20名以内、別途の集会及び会食禁止 極力ネット放送での極力非対面活動奨励 |
スポーツ観戦 | 無観客競技 |
集合禁止業 | クラブ・訪問販売・特殊直売。カラオケ店・屋内スポーツジムは防疫規則厳守で営業可能にする |
空港情報
国内線は通常運行、国際線は両国が結ぶ協定(ビジネス・留学などの渡航)のある国のみ、運行を継続していますが、仁川国際空港で英国からの帰国者を出迎えた家族が、変異種に感染したため、空港ロビーの立入り制限が強化されました。
尚、空港内の売店及びレストラン・免税店の殆は現在休業中、ソウル金浦空港は、国内線を除く国際線はすべて運休中です。
内外国人 | 2019年 | 2020年 | 備考 |
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韓国人渡航 | 24,281,745 | 4,124,745 | 主に、留学・ビジネス |
外国人入国 | 14,589,439 | 2,395,010 | 主に、留学・ビジネス |
地下鉄情報
平日の朝夕のラッシュ時間を除けば、コロナ以前と比較すると乗客数はかなり減少しています。通勤・通学のラッシュ時間帯は、以前と変わらず混雑してます。地下鉄では、マスク着用が義務となっています。