【ホテル座談会・前編】GOTOトラベルの効果は?キャンペーン終了後の対策は?
GOTOトラベル、ホテルにより明暗分かれる
キャンペーン後を見据え顧客の取り込みを
GOTOトラベルキャンペーンで旅行者が増えてきたとはいえ、いまだ回復途上にある国内旅行市場。宿泊施設はコロナ対策をおこないながら、稼働率を高めるためにさまざまな取り組みを続けている。今回はそんな宿泊施設の中から都ホテルズ&リゾーツ、ザ・ホテル青龍 京都清水、ファーストキャビン御堂筋難波に参加いただき、現状と今後の展望をオンライン座談会で聞いた。前編の今回は、GOTOトラベルキャンペーンをテーマにその効果やキャンペーン後の見通しなどについて伝える。なお、座談会は11月13日に開催した。
本間伶圭氏 ザ・ホテル青龍 京都清水 セールス&マーケティング部ディレクター
小林一裕氏 ファーストキャビン 御堂筋難波総支配人
西村知哲氏(以下敬称略) 都ホテルズ&リゾーツは、都市型のフルサービスホテル「都ホテル」とカジュアルサービスホテル「都シティ」、リゾート型のフルサービスホテル「都リゾート」の3ブランドで、国内外に24施設を展開しています。
私はホテル運営本部の営業推進部で、全ホテルを営業しています。コロナ以前はインバウンドへのアプローチが中心でしたが、現在は国内セールスに集中し、教育旅行の営業などで全国を回っています。
本間伶圭氏(以下敬称略) 今年の3月末に京都市に開業した「ザ・ホテル青龍 京都清水」でセールス&マーケティング部のディレクターを務めています。昭和初期に建てられた京都市立清水小学校をコンバージョン(用途転換)したラグジュアリーホテルで、客室数は全48室。オーナーはNTT都市開発で、子会社のUDホスピタリティマネジメントが経営を担当し、プリンスホテルが運営を受託しています。私はプリンスホテルから出向しています。
小林一裕氏(以下敬称略) 「ファーストキャビン御堂筋難波」の総支配人を務めています。もともとファーストキャビンは株式会社ファーストキャビンが運営会社で、御堂筋難波をはじめとした4店舗は私が所属している光明興業がフランチャイズ契約または業務委託契約に基づき運営していました。
株式会社ファーストキャビンは新型コロナウイルス感染症(COVID-19、コロナ)の影響などにより、今年の4月に破産手続を開始しました。現在は新日本建物の子会社のNAPがホテルのフランチャイズ事業と運営受託事業を譲受しており、我々もフランチャイズ運営を継続しています。今後も運営し続けるかは協議中です。
ちなみに、「ファーストキャビン」ブランドのホテルは現在15店舗残っており、順次営業を再開しているところです。光明興業としては、来年3月に「ファーストキャビン関西空港」を再開する予定です。このほか、今は奈良に新しい別ブランドのホテルも作っています。