豪州、「8D音響」の新動画キャンペーン、コロナ後見すえ旅情喚起
オーストラリア政府観光局(TA)はこのほど、新たなプロモーション動画「8Dエスケープ」を公開した。11月4日に開催したオンラインの説明会によると、新型コロナウィルスによる渡航制限が解除された時にオーストラリアを旅行先の候補として思い起こしてもらうことが目的だ。
新しい動画は、8つの方向から音が聞こえるという立体音響「8Dオーディオ」を活用したもの。ヘッドホンで視聴するとその場にいるような没入感を味わうことが可能で、TA日本局長のデレック・ベインズ氏は「新しい立体音響により、世界のどこにいても美しいオーストラリアを感じてもらえ、観た人が実際に訪れたように感じられる」と特徴を説明。また、TAシニア・マーケティング・エグゼクティブの江原正恵氏によると「観光局でこの技術を使うのはTAが初めてと聞いている」という。
動画は合計6本で、青、緑、黒、マゼンタ、赤、白の6つの色と組み合わせて提示。例えば青は「水が好きな人のための感動のひととき」と題し、西オーストラリア州のエスペランスやクイーンズランド州のグレート・バリア・リーフ、南オーストラリア州のベアード・ベイの景色や水中の様子を映像と音で紹介している。
説明会では、日本音響研究所所長の鈴木創氏も登場し、昨今YouTubeなどで人気となっている、聞いていて気持ち良いと感じる「ASMR動画」の特徴などについて説明したうえで、「8Dエスケープ」の動画についても解説。例えば「緑」の動画では「生命感に満ちている熱帯雨林での疑似森林浴」を楽しんでほしいといい、さらに「黒」の動画では、動画中盤で出てくるカカドゥ国立公園の映像で小さい滝から大きい滝へと移動していく際の滝の音の違いに注目してほしいと語った。
なお、ベインズ氏はオーストラリアにおける現在の新型コロナウィルス対応についても説明し、「現在は非常に良い状況。収束に向かっていると言っても良いかもしれない」とコメント。さらに、ニュージーランドからニュー・サウス・ウェールズ州とノーザンテリトリーへの入国については自己隔離が不要となったことにも触れ、往来の再開に向けた取り組みが進んでいることを紹介した。
▽「8Dエスケープ」特設ページ
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