「マイナビBTM」始動、国内出張に革命を-グループの顧客もターゲット
ストレスフリーな出張を常識に
海外版も近く公開
三森 かなり大規模な展開をめざしている。MOCAを利用されている2600社に加えて、マイナビ本体も数多くの取引企業があり、これらが潜在市場となる。いまのところ国内出張分野で本格的なBTMサービスを提供する試みは他になく、「マイナビBTM」として先行者利益を獲得していきたい。数年後に中小企業の経営者の間で「もうBTMを導入したか」といった会話が交わされるようになれば勝ち筋だと見ている。
プロモーションにも取り組む。業務渡航関連のイベントへの出展や、経費精算サービス系のセミナーなどへの参加に積極的に取り組む。内部統制や経費削減といったテーマのイベントや会議の場も活用していく。
三森 すぐに考えていることはないが、いずれはタクシーを含む現地交通の精算機能の拡充も視野に入れていきたい。また、出張者目線のダイナミックプライスを実現していきたい。サプライヤーにとってのイールドを最大化するダイナミックプライスは、利用者側にとってみれば高値販売といえるものだ。
逆にいつ出張するのが安く、どうすれば安く済ませられるか答えを探すのが利用者目線のダイナミックプライスだ。どうしても特定の日程で出張を組まねばならない場合は別として、多少の融通が利く出張ならば、「数日ずらせば、移動・宿泊経費をこれだけ安く済ませられる」といった情報を、AIなども駆使して提供できるサービスをめざしたい。そのためにホテル料金などのデータを蓄積しつつある。
BTMイコール海外出張というイメージだが、これを変えたい。日本の国内出張にはBTMの概念がなく、トラベルマネージャーがいる企業も極めて限られる。中小企業では総務、人事に割く人員は限られワンオペも少なくない。そういうなかで出張業務の負担軽減をはかり業務効率を向上させるBTMは、企業にも求められているはず。実際に早くも「自社版のマイナビBTMが欲しい」といったカスタマイズを要望する声も届いている。そうした声にも応えていきたい。