ヴァージン・オーストラリアってどんな会社?-羽田就航へ準備着々

ブリスベンの乗り継ぎ利便性アピール
旅行会社を通じて認知度アップめざす

日豪路線では、QF、JL、NH、JQが直行便を運航しています。競合環境についてはどのような認識をお持ちですか

ウォーカー VAはフルサービスキャリアであること、ブリスベンでの乗り継ぎとネットワークの利便性などをアピールして、差別化をはかっていきたい。市場でカニバリズムを起こさないよう、プライシング戦略を立てていく。VAを人間に例えると今はまだティーンエージャーだが、自社のブランドに情熱を持っている。我々は本気で日本市場に取り組んでいく。

販売チャネルについてのお考えをお聞かせください

ウォーカー 流通はシンプルにしたい。価格訴求に走るのではなく、関わる人すべてに利益が出るようにしていく。一方で、オンライン流通にも注力していく。日本市場でも、特に若者を中心に、従来の流通チャネルよりも、OTAやオンラインでのダイレクトブッキングが増えているようだ。また、オンラインで商品を確認して、購入するのはリアルの店舗という新しい購買のスタイルも出てきている。テクノロジーは進歩している。我々としても異なる流通チャネルを組み合わせたクロスチャンネルで販売していきたい。

日本の旅行業界との関係構築についてはいかがでしょう

ウォーカー VAはオーストラリアの旅行業界とは強い関係を持っているが、日本での販売を強化していくためには日本の旅行会社とも協力していく必要がある。また、VAの知名度を向上させていくためにも、旅行会社の力は欠かせないと思っている。

 VAは常に実際の価値を重視し、投資に見合ったリターンを求めている。テレビでの広告キャンペーンなどは非常に高い投資になり、リターンも不透明だ。旅行会社向けにFAMツアーやセミナーを開催し、VAを知ってもらうことで旅行会社から消費者にメッセージを伝えてもらいたいと思っている。

 また、日本のコーポレート市場についても、在日商工会議所やその他政府機関とも協力して、学んでいく必要があるだろう。取り込むチャンスは多いと思う。

就航に向けての日本支社の体制を教えてください

ウォーカー デルタ航空(DL)で日本地区法人営業統括部長を務めていた倉田博樹が2月1日付けでVAの日本支社長に就任した。3月にはセールススタッフが2名加わるとともに、昨年末から就航準備をサポートしているワールドコンパスの2名もマーケティングと団体営業を担当し、合計5名の体制となる。

 今年3月には日本語ウェブサイトも立ち上げる。また、ブリスベンのコールセンターでは既に日本語案内ができる体制を整えている。準備はすべて順調に進んでいる。

ありがとうございました