「アクセス廃業」の衝撃、セーバーが選ぶ道とは
廃業は「追い風」も積極拡大はせず
インフィニとのタッグで着実展開へ
アクセス国際ネットワークの廃業により動向が注視されるGDS各社。日本ではあまり目立たない存在ながらアマデウス、トラベルポートと並んで3大GDSと数えられ、インフィニにホスト機能も提供するのがセーバートラベルネットワークだ。日本市場で他のグローバルGDSとは異なる戦略を取る同社は、“アクセスショック”によって勢力図の変化が必至と予想される日本市場について今何を思うのか。日本支社長の中里秀夫氏に話を聞いた。
-アクセス国際ネットワーク解散の一報を聞かれた際の感想からお聞かせください
中里秀夫氏(以下敬称略) もちろん驚いた。トラベルポートとのジョイントベンチャーによってさらなる関係強化をはかる計画が発表されていたところがその計画が頓挫し、今度はいきなり営業終了と会社解散が発表された。正直にいえば「いったいどうしたんだろう?」という思いだった。
-日系GDSのひとつが無くなるわけですが、セーバーにとっては追い風となりますか
中里 追い風ではあると思う。アクセスが21年3月末で営業終了となれば、同社を利用してきた旅行会社は他のGDSを探さねばならないわけで、当然ながらビジネス拡張の機会は増すと思う。
ただ、だからといって日本市場でのシェア拡大のため旅行会社に対し特別な施策をご用意したり、拡大の目標を掲げたりすることはない。