主要49社、上期の海外旅行は1.4%増止まり、2Qに失速

  • 2019年11月14日

 観光庁が取りまとめた主要旅行会社49社の2019年上期(2019年4月1日~9月30日)の旅行取扱概況によると、海外旅行取扱額の合計は前年比1.4%増の1兆1026億9910万円となった。第1四半期は10連休効果で6.4%増となった一方、第2四半期はその反動もあり2.8%減となった結果、累計では小幅な伸びとなった。

 最も取扱額が大きかったのはJTBグループ11社で、1.6%増の3126億2417万円。2位はエイチ・アイ・エス(HIS)グループ6社で4.4%増の2386億3093万円、3位は阪急交通社グループ3社で4.2%増の1218億8282万円となり、上位3社はいずれも増加した。

 取扱額の伸び率の1位は旅工房で26.6%増の136億9474万円。2位はエスティーエートラベルで12.8%増の32億9164万円、3位はフジ・トラベル・サービスで11.3%増の12億608万円だった。海外旅行を扱う47社のうち前年を上回ったのは15社にとどまった。

 なお、国内旅行は0.6%増の1兆4627億4711万円で、外国人旅行は10.7%増の1328億6586万円。3部門の合計は1.4%増の2兆6983億1208万円となった。

9月は2.7%減、3分の2が前年割れ

 9月単月の海外旅行取扱高は2.3%減の1860億6661万円で、6月からのマイナスを継続した。観光庁は「香港におけるデモなどの影響」とコメントしている。募集型企画旅行の取扱額は増減なしの375億8937万円で、取扱人数は1.2%減の16万2038人。

 企業別では47社中31社が前年割れとなり、上位10社中、前年から増加したのは9.6%増の201億2207万円となった阪急交通社3社と、13.0%増の33億4686万円となった旅工房の2社のみだった。

 伸び率の1位はトヨタツーリストインターナショナルで40.1%増の12億9345万円。2位は京成トラベルサービスで26.8%増の8061万円だった。取扱額が100億円を超える企業では、9.6%増の阪急交通社3社が最も伸長した。

主要旅行会社取扱概況(Excelファイル)

2019年度上期累計
2019年度上期累計(詳細データ)
2019年9月単月