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UA、シカゴで初の「FLIGHT PLAN」、全世界に戦略アピール

路線網に最新機材、乗継支援からCO2削減まで
ムニョス氏「顧客と我々の未来に投資」

ノセラ氏

 代表取締役副社長でチーフ・コマーシャル・オフィサーのアンドリュー・ノセラ氏は、日本路線にも搭載している新たなビジネスクラス「ユナイテッド・ポラリス」の導入を急ピッチで進めていることを報告。「平均して5日ごとに搭載機材が増えている」といい、現在の搭載率は予定している機材の約50%にとどまるものの、来年10月までには90%以上にまで搭載が進むとの見方を示した。

クウェイル氏によるプレゼンテーション  国際線ネットワークについては今年の12月から来年の5月にかけて、立て続けにニューヨーク(ニューアーク)からケープタウン、キュラソー、ニース、シチリア線を開設するとともに、フランクフルト、アムステルダム、ロンドン線などを増便することを説明。国際線ネットワーク担当副社長のパトリック・クウェイル氏も、過去3年間で27路線を増やしたことをアピールした。

 国内線については国内線ネットワーク計画・スケジュール担当副社長のアンキット・グプタ氏が、17年以降に新たに100路線以上を開設または発表し、100機以上の機材を導入したことを強調。米国本土の7つのハブ空港のいずれも国内線の座席供給量が増加し、最も少ないサンフランシスコでも5%増、最も多いデンバーは22%増となっていることを紹介した。

 なお、UAは国際航空運送協会(IATA)が推進するNDCの「リーダーボード」にも名を連ねているが、今回は航空券流通に関するプレゼンテーションはなかった。本誌の取材に応えたノセラ氏によれば「来年はリストに入れるかもしれないが、今回招いた多くのメディアにとっては限定的な話題かもしれない。今回のイベントでは、我々のカスタマー中心の考え方と、商業的な戦略をあわせた、新たなUAの姿を見せたかった」という。

最新機材「CRJ-550」を披露、国内線に投入

(左から)マーフィー氏、グプタ氏  そのほか、24日には「FLIGHT PLAN 2020」のもう1つの目玉として、シカゴ・オヘア国際空港でリージョナルジェットの最新機材であるボンバルディアCRJ-550型機のお披露目会を実施。UAがローンチカスタマーとして導入し、27日から使用する同機は約70席のCRJ-700型機をベースに座席数を減らしたもので、座席数は「ユナイテッド・ファースト」が10席、「ユナイテッド・エコノミープラス」が20席、「ユナイテッドエコノミー」が20席の計50席。まずはUAの地域路線を担う「ユナイテッド・エクスプレス」が、シカゴとシンシナティ、デモイン、マディソンなど国内15都市を結ぶ路線に投入するという。

機内には軽食やドリンクを用意したコーナーも  メディアの取材に応えたユナイテッド・エクスプレス上級副社長のサラ・マーフィー氏は、座席数を絞り、足元などのスペースが広い上級席を半分以上とした理由として、地域路線にも契約法人などのエリートカスタマーが多いことを説明。その上で「プライベートジェットのような感覚でフライトを楽しんでいただきたい」とコメントした。UAによれば、米国中西部には日本の自動車関連企業なども多く進出しており、日本人が利用する機会も大いに考えられるという。