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ツーリズムEXPO、大阪で初開催、「より良い未来」実現に貢献めざす

今回は海外の100ヶ国・地域と国内の全都道府県が出展。小間数は減少したが、出展企業・団体数は2.4%増の1475企業・団体と前年を上回っている 

 旅行の総合イベント「ツーリズムEXPOジャパン(TEJ)」が10月24日、大阪で開幕した。TEJは日本観光振興協会(日観振)、日本旅行業協会(JATA)、日本政府観光局(JNTO)が共催するものだが、東京以外での開催はこれが初めて。「私の旅は、次のステージへ。」をテーマとし、24日と25日の業界日に3万4000人、26日と27日の一般日に9万6000人、合計13万人の来場をめざす。

(左から)JNTO理事長の清野智氏、日観振理事長の久保成人氏、JATA会長の田川博己氏、UNWTO事務局長のズラブ・ポロリカシュヴリ氏、大阪観光局会長の福島伸一氏

 開会式で主催者を代表して挨拶した日観振会長の山西健一郎氏は、大阪がG20首脳会議の開催地となり、さらに2025年に万博の開催も控えていることから「最も勢いのある地域」であるとし、開催を実現できたことに喜びを表明。そのうえで、「大阪、関西での開催を通じて、改めてツーリズムが地域を元気付ける大きな役割を果たすことを証明し、来年予定されている沖縄リゾート展にそのレガシーを引き継いでいきたい」と強調。

 また、G20の大阪宣言で観光産業が世界のGDPの1割を占めて世界経済の牽引役となることが見込まれると盛り込まれ、さらに「国連が掲げる持続可能な国際環境に責任を果たすことを求められている」なかで、商談会や観光大臣会合、シンポジウムなどを通して、「(TEJに集まった)100ヶ国の人々とより良い未来を築き上げていきたい」と意欲を表明。「TEJはこれからも大いなる進化を続け、参加者すべての役に立ち、観光を通じた平和な世界の実現に貢献するイベントとなる」と誓った。

ノートルダム大聖堂への支援金は、4月から9月までに6社で約203万円が集まり、さらに下期は11社に拡大して継続していく予定だ

 開会式では、観光庁長官の田端浩氏が祝辞を述べ、訪日消費額が2018年に4兆5189億円となり、輸出額で自動車に次ぐ規模となるなど成長が続いていることを紹介。そして田端氏はアウトバウンドにも言及し、政府として「観光先進国をめざすうえで、インバウンドの拡大とともに日本人自身もこれまで以上に積極的に外にでかけ、諸外国との双方向の交流により相互理解を深め、日本を真に世界に開かれた国にすることを考えている」と明言、もともとは2020年としていた出国者数2000万人の目標も2019年中の達成をめざすと語った。

大臣会合

 なお、開会式に続いてジャパン・ツーリズム・アワードの表彰式と建築家の安藤忠雄氏による基調講演、ノートルダム大聖堂の復興支援キャンペーンで集まった支援金の贈呈式、国連国連世界観光機関(UNWTO)の世界観光倫理憲章の民間部門誓約署名式、TEJ観光大臣会合なども実施。大臣会合では「人と文化による地域活性化」をテーマとし、20ヶ国弱の観光大臣や高官らが、観光による地域活性化の取り組みなどについて事例を発表し意見を交換した。