ANAとJAL、18年度国際線旅客は4.9%増-ANAが1000万人超

  • 2019年5月11日

NHとJLの国際線旅客数の年度別推移(クリックで拡大)  全日空(NH)と日本航空(JL)がこのほど発表した2018年度(18年4月~19年3月)の国際線運航実績によると、2社の旅客数の合計は前年比4.9%増の1922万1535人となった。座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)は4.0%増、旅客輸送量を表す有償座席キロ(RPK)は4.7%増で、利用率は0.5ポイント増の78.9%だった。

 このうちNHの旅客数は3.6%増の1009万3299人で、通期としては初めて1000万人を突破。ASKは2.5%増、RPKは3.3%増で、利用率は0.6ポイント増の77.0%となった。JLの旅客数は6.3%増の912万8236人で、ASKは6.0%増、RPKは6.3%増、利用率は0.3ポイント増の81.3%。利用率については、上期に続きJLがNHを上回った。

日系航空会社2社
2018年度 国際線運航実績

全日空日本航空合計
旅客数(人)10,093,2999,128,23619,221,535
前年比103.6%106.3%104.9%
旅客輸送量
(千キロ)
50,776,58844,659,46395,436,051
前年比103.3%106.3%104.7%
座席供給量
(千キロ)
65,976,15754,925,904120,902,061
前年比102.5%106.0%104.0%
利用率77.0%81.3%78.9%
前年比+0.6pts+0.3pts+0.5pts

 NHの方面別の旅客数は全方面が前年から増加し、伸び率が最も高かったのは「欧州」で4.2%増の359万4474人。利用率の1位も欧州で、0.9ポイント増の79.9%となった。利用率の伸び率は旅客数が最も多い「アジア・オセアニア」で、1.0ポイント増の76.1%。

全日空 2018年度国際線利用実績

方面旅客数前年比RPK
(千キロ)
前年比ASK
(千キロ)
前年比利用率前年比
北米・ホノルル2,180,586102.3%19,112,683102.0%24,898,278101.9%76.8%+0.1pts
欧州895,929104.2%8,478,112104.1%10,606,034103.0%79.9%+0.9pts
アジア・オセアニア7,016,784104.0%23,185,794104.2%30,471,847102.8%76.1%+1.0pts
合計10,093,299103.6%50,776,588103.3%65,976,157102.5%77.0%+0.6pts

 JLの方面別の旅客数は「欧州」と「韓国」以外は増加し、伸び率が最も高かったのは、一昨年9月から成田/メルボルン線のデイリー運航を開始した「オセアニア」で17.8%増の20万8435人だった。利用率は「欧州」が最も高く84.5%で、「オセアニア」と「ハワイ・グアム」以外は80%超。利用率が最も伸びたのは「中国」で4.6ポイント増だった。

日本航空 2019年度国際線利用実績

方面旅客数前年比RPK
(千キロ)
前年比ASK
(千キロ)
前年比利用率前年比
米大陸1,332,969108.4%12,714,837108.3%15,581,826104.1%81.6%+3.2pts
欧州729,67199.9%6,574,784100.1%7,784,39297.8%84.5%+2.0pts
東南アジア3,474,769103.3%13,334,748103.9%16,435,230106.4%81.1%-2.0pts
オセアニア208,435117.8%1,657,796118.3%2,075,087120.3%79.9%-1.3pts
ハワイ・グアム1,236,033115.9%6,831,934110.9%8,808,768116.4%77.6%-3.8pts
韓国587,47196.9%669,41995.9%811,99093.1%82.4%+2.4pts
中国1,554,558110.3%2,870,670110.0%3,422,668104.0%83.9%+4.6pts
合計9,128,236106.3%44,659,463106.3%54,925,904106.0%81.3%+0.3pts
*1 一部に他社によるJL運航便の販売分を含む
*2 一部数値・前年比は推計値の可能性あり

国内線旅客数は0.2%増、利用率は70.5%

 2社の18年度の国内線旅客数の合計は1.2%増の7467万2230人で、夏季に連続した自然災害やNHのB787型機用エンジン問題などの影響により、前年度に比べて小幅な伸びにとどまった。ASKは0.3%増、RPKは1.5%増で、利用率は0.8ポイント増の70.6%となった。

 NHの旅客数は0.1%増の3981万2654人で、ASKは0.2%減、RPKは1.0%増、利用率は0.8ポイント増の69.3%。JLの旅客数は2.4%増の3485万9576人、ASKは1.1%増、RPKは2.2%増で、利用率は1.1ポイント増の72.5%だった。国際線と同じく旅客数はNHが、利用率はJLがそれぞれ上回った。

日系航空会社2社
2018年度 国内線運航実績

全日空日本航空合計
旅客数(人)39,812,65434,859,57674,672,230
前年比100.1%102.4%101.2%
旅客輸送量
(千キロ)
36,677,57926,195,65862,873,237
前年比101.0%102.2%101.5%
座席供給量
(千キロ)
52,939,42536,116,93089,056,355
前年比99.8%101.1%100.3%
利用率69.3%72.5%70.6%
前年比+0.8pts+0.7pts+0.8pts

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※訂正案内(編集部 2019年5月13日10時40分)
訂正箇所:表(18年度の2社合計国際線)
2社合計の増減率が、前年度ではなく前々年度の数値に対するものとなっておりました。お詫びし訂正いたします。