経験1年で独立、「食」テーマに需要獲得-起業コンテストでグランプリも

大阪府第3種のTable a Cloth
雑貨バイヤーの経験生かし旅行もプロデュース

-御社のサービスを利用する方はどのような人がいますか?また、どのように集客されていますか
旅のしおり。雑貨の世界のデザイン性が旅行業にも生かされている

岡田 現在は、ハネムーナーとシニアのカップルが半々です。過去の事例では、シニアの方の“女子旅”をプランニングしました。シニア世代は、「子育てが終わったから友人と旅行に行きたい」「行きたいところがたくさんあるけど行き先が決まっているツアーは嫌」「だけど、個人で海外へいくのは不安がある」など、さまざま悩みを抱えている方が多い印象です。

 集客はお金をかけるようなことは何もしていなくて、一番多いのはリピーターと口コミ。特にシニア世代の方の口コミ力はすごいです。それから、フリーのウェディングプランナーさんが見つけてくださったりもします。

-お客様とのやり取りはどのようにされていますか

岡田 出発前に打ち合わせを3回実施し、WiFiの使い方やモバイル端末の設定方法などを説明しています。その際、旅のしおりをお渡ししているのですが、弊社のしおりは厚さ3センチほど。京都の紙のデザイナーに作ってもらっているもので、日付ごとにポケットを付けてその日に使用するチケットを使用順に入れています。

 また、ホテルへの行き方、アメニティ、そしてレストランを予約していれば予約票と必要に応じてメニューの日本語訳、さらにおすすめメニューなども全て入れ込んでいます。もはや本のようで、お客さまからは「お節介トラベル」と言われています(笑)。

 そして打ち合わせの最後は、「何があっても楽しむ気持ち」を伝えています。必要であれば、シニアの方には初日のみ現地の同行者を付けることもあります。

 出発後のトラブルについては、基本的にしおりをお渡ししたら「何もしないですよ」というスタンスですが、何か困ったことがあった際にはご連絡をいただくようにお伝えしています。時差の関係で深夜に電話をいただくこともありますが、スタッフと持ち回りで対応しています。トラブル対応をしても別途請求することはしていません。

-お客様のご予算はどれくらいですか

岡田 お一人様で35万円から40万円ほどです。高くなることはほとんどありません。基本的には直接予約ですが、必要があれば業者を通します。その上で、きちんと収益を得たとしても大手旅行会社よりは料金を抑えることができていると感じています。

 「オーダーメイドだからお金をかけたい」と考える方も多く、過去にも「フィンランドに行きたい」と予算100万円を提示されたことがありました。しかし、100万円もかけることなく、半分の予算でプランニングできまして。「同じ予算で2回行きませんか」とお話したこともありました(笑)。