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フィンエアー新社長のマンネル氏、金融業界での経験を最大限活用

12月開設の札幌線や乗継需要に注力
NDCなど新技術も積極活用

-国際航空運送協会(IATA)が推進するNDCをはじめ、今後の航空券流通の展望をお聞かせください

マンネル 航空業界は細かいサービスを提供する流通では若干遅れている気がする。例えば、付帯サービスなどのリッチコンテンツ。新しい形の流通としてIATAはNDCの構築を進めているが、AYもNDCには高い関心を持っている。日本でのNDC展開については、流通パートナーや旅行会社とのパートナーシップを大切していくという戦略になるになるだろう。

 フィンランドなど特定の市場では、直接予約のシェアが伸びている。直接予約は、顧客データを直接取得できるため、重要な流通のひとつだ。そのデータに基づいて、顧客との関連性を見出し、適切なチャネルで適切なタイミングで適切な提案をすることが可能になる。それによって、顧客満足度を向上させ、より次元の高いカスタマーロイヤルティーを築くことができるようになる。

 ただ、マーケットの特性、その市場の顧客の購買行動に即して、さまざまな流通オプションを構築することは大切になってくる。GDSも含め、それぞれ異なる利点がある。

-新しいテクノロジーの活用についてお考えをお聞かせください

マンネル AIは重要だろう。それはカスタマーサービスだけでなく、より効率的なビジネス展開のためにオペレーションや機体整備でも必要になってくる。カスタマーセンターでのチャットポッドの活用やスマートボイスの導入も重要な要素だろう。モバイルテクノロジーは、カスタマージャーニーやカスタマーのパーソナライゼーションで活用の幅は広がると思う。さらにプロダクト開発ではアジャイル型のサービスデザインも大切になる。

 ヴァンター空港のオペレーションでも積極的に最新テクノロジーの導入を進めているところだ。例えば、バイオメトリックスによる出入国管理。現在、日本と韓国のパスポートはフィンランドからの出国とヨーロッパへの入国でバイオメトリックスの利用が可能になっている。このほか、カナダ、アメリカ、オーストラリア、ニュージランドのパスポートはフィンランドからの出国で可能。この技術によって旅客のスムーズな動線を実現している。