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中堅旅行会社が成長に向けて進むべき道は-経営フォーラムから 

  • 2019年3月13日

4社のトップがそれぞれの戦略を紹介
将来を見据えた経営の「考え方を変えるヒント」

4人の登壇者  日本旅行業協会(JATA)は先ごろ、「JATA経営フォーラム2019」を開催した。分科会「これからの旅行業経営」では、中堅旅行会社のトップがそれぞれの経営戦略と将来に向けた旅行業経営について意見を交換。モデレーターを務めた沖縄ツーリスト代表取締役会長の東良和氏は冒頭で、「テクノロジーの進化によって旅行業を取り巻く環境が大きく変化しているが、中堅旅行会社が成長していく可能性はまだまだある」と語り、参加者には「考え方を変えるヒントを見つけてほしい」と呼びかけた。

モデレーター
沖縄ツーリスト代表取締役会長 東良和氏

パネリスト
T-LIFEホールディングス代表取締役社長 石川邦大氏
WBFホールディングス代表取締役 近藤康生氏
ミキ・ツーリスト取締役執行役員/ミキ・トラベル代表取締役社長 今野淳子氏

得意分野に注力し、選ばれる会社に-T-LIFE

石川氏  各氏はまず、それぞれの会社の経営方針を紹介。T-LIFEホールディングス代表取締役社長の石川邦大氏は、昨年4月にタイヘイグループ傘下のタビックスジャパン、東日観光、トラベルイン、湯旅をまとめる持株会社として同社(10月にはIAJグループ4社も参加)を立ち上げた理由を「社内インフラの整備とビジネスの最適化」と説明。さらに「ビジネス環境が激変するなか、(各社の)社長が変わっても進むべき方向を、客観的かつ多面的に検討」するために、経営企画機能を設けたことも付け加えた。また、人材の採用や育成についても言及し、「中小企業は採用で苦戦する。T-LIFEホールディングスの設立には、大手と競合するなかで新卒者にアピールするねらいもあった」と述べた。

 今後の方針としては、個人・法人向けの両方で「内容重視型」の商品造成を進め、法人向けのコンサルティング力を個人向けの商品に活かす考えを強調。「小規模な会社はすべての分野に取り組む必要はない。得意分野に注力して、お客様に選んでいただける旅行会社になる」と語った。例えばバリアフリーツアーなどのSIT商品に力を入れ、「得意分野では屈指の旅行会社」をめざすという。