女性役員を旗頭に実行、JTBの働き方改革とダイバーシティ推進
高崎 これまでは在宅勤務のための理由が必要で、対象となる社員が限定されていましたが、18年度からは制限を取り払い、誰でも在宅勤務を可能にしました。副業解禁については、将来的に検討していくべき課題と考えています。
ワーケーションに関しては検討を重ねており、間もなく解禁できると思います。そのほかサバティカルなど新たな休暇取得のあり方についても、検討を進めていきます。
高崎 改革はその中身を決めている間に、陳腐化してしまう恐れもあります。それを避けるためにはゴールを設定することよりも、とにかく改革を進めることを優先して、走りながら方向性を考え続けていくことが大切です。考え方も含めて、途中でも方向性を変更できる柔軟性が必要だと考えています。
改革進める姿勢も重要になりますが、「オープン」「チャレンジ」「ファン」をの3つをキーワードとして掲げています。「オープン」は、問題は1人で抱えるのではなく、勇気をもって上司に具申する姿勢で、上司にはその勇気を褒める環境作りが求められます。「チャレンジ」はトライ&エラーを歓迎する姿勢で、「ファン」は自分だけでなく他者を助ける気持ち、そして助け合う気持ちを大切にしようという姿勢を意味します。
高崎 「この会社で良かった」「この仕事と出会えて良かった」と1人ひとりの社員が思えるような会社作りに、少しでも貢献していきたいと思います。ただしそのためには「会社の持続的成長」と「社員の幸せ」を両立させなくてはいけません。社員が幸せでなければ会社の成長はありません。また、社員も仕事に主体的に取り組むことで、会社の成長に充足感を得られるものだと思います。
これらの改革は小さな1ミリの積み重ねだからこそ、1ミリでも多く動かしていきたいです。ネガティブな反応をされる時もありますが、「本当にできない? 1ミリくらいできない?」と粘り強く働きかけることが大事だと思います。自分はかなり諦めの悪い人間です(笑)。そして過去は否定せずに、周りが変わる手助けをすることが大事です。
訂正箇所:第1ページ第4段落第2文
過去の役職の表記に誤りがありました。お詫びするとともに訂正いたします。