UA、エスプレイ支社長が語る日本市場の4年間とこれから

  • 2019年1月15日

「上級プレエコ」などで太平洋路線を強化
ミクロネシアや全日空とのJV、成・羽の今後は

エスプレイ氏  激しい競争が繰り広げられている航空業界で、日本路線も含めて機材やサービスへの投資を積極化するユナイテッド航空(UA)。米系キャリアが撤退したミクロネシア方面でも路線を維持するなど、日本市場に対しては注力を続けている。太平洋地区営業担当支社長に就任してから約4年が経つアリソン・エスプレイ氏は、現在のUAと日本市場の関係をどのように分析し、どこに導いていこうと考えているのか。詳しい話を聞いた。

-2015年2月に着任してからこれまでを、どのように振り返りますか

アリソン・エスプレイ氏(以下敬称略) 将来を含めて、楽観できる状況にあると考えている。日本はデスティネーションとしての魅力をうまく打ち出し、結果は訪日客の増加に表れている。今年はラグビーワールドカップ、来年には東京オリンピックを開催するので、デスティネーションとしての日本の力はさらに高まるだろう。

 日本のアウトバウンド市場に関しては、レジャー需要はグループでの旅行から、よりアドベンチャーな個人旅行に変化してきている。グループだけでなくFITにもフォーカスして、需要の取り込みをはかることが重要だと感じている。

 ビジネス需要に関しては、法人需要の開拓に取り組んできた。共同事業のパートナーである全日空(NH)が開発した国際線の法人向け会員プログラム「ANA ProFlyers Bonus(APF)」にUAも参加し、中小企業を含む出張需要の開拓などに取り組んでいる。

-4年間で変わったことと、変わらなかったことは

エスプレイ まず、一貫して変わらなかったのは太平洋線の直行便の運航に関してで、成田/サンフランシスコ、ロサンゼルス、デンバー、シカゴ、ヒューストン、ニューヨーク(ニューアーク)、ワシントンDC線をデイリー運航していることは変わっていない。また、羽田、関空/サンフランシスコ線と関空/グアム線についてもデイリー運航を続けている。

 一方で変わったことは、機材とサービスに対する投資を強化している点だ。16年には新たなコンセプトの長距離国際線用ビジネスクラス「ユナイテッド・ポラリス」を導入し、17年からは「ポラリス」を導入したB777-300ER型機で成田/サンフランシスコ、ニューアーク線を運航している。

 さらにはプレミアムエコノミークラスにおける上級シートとなる「ユナイテッド・プレミアムプラス」も開発した。今年の5月までに国際線の21路線で提供する予定で、日本路線では成田/ニューアーク、サンフランシスコ線から提供を開始する。