ANAとJAL、上期国際線旅客は12.5%増、ANAは初の500万人超
全日空(NH)と日本航空(JL)の2018年度上期(4月~9月)の国際線の運航実績で、2社の旅客数の合計は前年比12.5%増の977万8379人となった。座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)は10.5%増、旅客輸送量を表す有償座席キロ(RPK)は13.2%増で、利用率は1.9ポイント増の79.7%だった。
このうちNHの旅客数は8.6%増の517万2995人で、半期として初めて500万人を上回った。ASKは4.6%増、RPKは6.8%増で、利用率は1.6ポイント増の77.4%となった。JLの旅客数は9.4%増の460万5384人で、ASKは6.9%増、RPKは8.7%増、利用率は1.3ポイント増の82.4%。旅客数はNHがJLを上回ったが、利用率は引き続きJLがNHを引き離している。
日系航空会社2社
2018年度上期 国際線利用実績
全日空 | 日本航空 | 合計 | |
---|---|---|---|
旅客数(人) | 5,172,995 | 4,605,384 | 9,778,379 |
前年比 | 108.6% | 109.4% | 112.5% |
旅客輸送量 (千キロ) | 25,788,316 | 22,572,916 | 48,361,232 |
前年比 | 106.8% | 108.7% | 113.2% |
座席供給量 (千キロ) | 33,315,179 | 27,399,486 | 60,714,665 |
前年比 | 104.6% | 106.9% | 110.5% |
利用率 | 77.4% | 82.4% | 79.7% |
前年比 | +1.6pts | +1.3pts | +1.9pts |
方面別の旅客数では、NHは全方面で前年を上回り、最も伸び率が高かったのは「アジア・オセアニア」で10.1%増の359万4474人。次いで「北米・ホノルル」が6.9%増の113万854人、「欧州」が1.8%増の44万7667人となった。利用率が最も高かったのは欧州で、1.1ポイント増の82.0%と8割超に。利用率の伸び率は「アジア・オセアニア」が3.3ポイント増の75.7%と最も伸長した。前年を下回ったのは「北米・ホノルル」で0.4ポイント減の77.6%だった。
全日空 2018年度上期 国際線利用実績
方面 | 旅客数 | 前年比 | RPK (千キロ) | 前年比 | ASK (千キロ) | 前年比 | 利用率 | 前年比 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
北米・ホノルル | 1,130,854 | 106.9% | 9,917,311 | 106.5% | 12,778,802 | 107.0% | 77.6% | -0.4pts |
欧州 | 447,667 | 101.8% | 4,238,577 | 101.8% | 5,168,633 | 100.5% | 82.0% | +1.1pts |
アジア・オセアニア | 3,594,474 | 110.1% | 11,632,428 | 108.9% | 15,367,744 | 104.1% | 75.7% | +3.3pts |
合計 | 5,172,995 | 108.6% | 25,788,316 | 106.8% | 33,315,179 | 104.6% | 77.4% | +1.6pts |
JLの方面別の旅客数は、「韓国」が3.0%減の28万6631人となった以外は前年を上回った。最も伸び率が高かったのは、昨年9月から成田/メルボルン線のデイリー運航を開始した「オセアニア」で57.6%増の10万214人。次いで「ハワイ・グアム」が18.7%増の62万6650人、「中国」が18.1%増の81万787人と続いた。
利用率とその伸び率が最も高かったのは「中国」で10.0ポイント増の87.5%。このほか利用率が85%を上回ったのは「欧州」と「韓国」で、「欧州」が2.8ポイント増の86.3%、「韓国」が6.9ポイント増の85.3%だった。利用率が最も減少したのは「東南アジア」で0.9ポイント減の80.8%。「ハワイ・グアム」も0.7ポイント減の79.5%だった。
日本航空 2018年度上期 国際線利用実績
方面 | 旅客数 | 前年比 | RPK (千キロ) | 前年比 | ASK (千キロ) | 前年比 | 利用率 | 前年比 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
米大陸 | 678,157 | 106.7% | 6,471,909 | 106.5% | 7,779,467 | 103.6% | 83.2% | +2.3pts |
欧州 | 384,526 | 101.6% | 3,453,474 | 101.7% | 4,001,813 | 98.4% | 86.3% | +2.8pts |
東南アジア | 1,716,072 | 105.8% | 6,565,647 | 106.8% | 8,126,042 | 108.1% | 80.8% | -0.9pts |
オセアニア | 100,214 | 157.6% | 799,176 | 160.6% | 1,049,916 | 159.1% | 76.1% | +0.7pts |
ハワイ・グアム | 626,650 | 118.7% | 3,455,934 | 113.9% | 4,345,064 | 114.9% | 79.5% | -0.7pts |
韓国 | 286,631 | 97.0% | 326,391 | 95.9% | 382,538 | 88.2% | 85.3% | +6.9pts |
中国 | 810,787 | 118.1% | 1,497,499 | 117.5% | 1,711,834 | 104.0% | 87.5% | +10.0pts |
合計 | 4,605,384 | 109.4% | 22,572,916 | 108.7% | 27,399,486 | 106.9% | 82.4% | +1.3pts |
国内線旅客数は0.2%増、利用率は70.5%
国内線の上期運航実績で、2社の旅客数の合計は0.2%増の3752万8183人だった。ASKは1.2%減、RPKは0.5%増で、利用率は1.2ポイント増の70.5%となった。伸び悩んだ要因は、台風や地震などの自然災害の影響に加え、NHがB787型機のロールスロイス製エンジンの点検・整備の影響で国内線を中心に欠航したことなどが要因とみられる。
日系航空会社2社
2018年度上期 国内線利用実績
全日空 | 日本航空 | 合計 | |
---|---|---|---|
旅客数(人) | 20,120,122 | 17,408,061 | 37,528,183 |
前年比 | 99.1% | 101.4% | 100.2% |
旅客輸送量 (千キロ) | 18,529,153 | 13,037,001 | 31,566,152 |
前年比 | 100.3% | 100.7% | 100.5% |
座席供給量 (千キロ) | 26,683,101 | 18,076,780 | 44,759,882 |
前年比 | 97.7% | 100.5% | 98.8% |
利用率 | 69.4% | 72.1% | 70.5% |
前年比 | +1.8pts | +0.1pts | +1.2pts |
NHは旅客数が0.9%減の2012万122人で、ASKが2.3%減、RPKが0.3%増、利用率が1.8ポイント増の69.4%だった。
JLは旅客数が1.4%増の1740万8061人。ASKは0.5%増、RPKは0.7%増で、利用率は0.1ポイント増の72.1%だった。国際線と同じく旅客数はNHが、利用率はJLがそれぞれ上回った。
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*2 一部数値・前年比は推計値の可能性あり