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ホテルの人材不足に新事業、会員制コンシェルジュサービスも

  • 2018年11月4日

(左から)平方氏、野村氏、オザキ氏 人材関連サービスや送迎サービスなどを手がけるジャパン・リリーフは11月1日、ホテル&ホスピタリティ事業部の立ち上げと新事業の開始を発表した。同社は1994年創業で、もともとは送迎サービスを柱としていたが、現在は人材の教育や紹介、派遣などを幅広く実施。新事業はホスピタリティ業界に特化してホテルを対象とした人材教育、人材紹介・派遣、コンサルティングを軸とし、さらに訪日外国人富裕層向けの会員制コンシェルジュサービスも開始する。

 事業の中核は、ザ・キタノ・ニューヨーク、ザ・ペニンシュラ東京でコンシェルジュの経験を積み、アマン東京ではチーフコンシェルジュを務めたオザキ・カレン氏、マンダリンオリエンタル東京のチーフコンシェルジュであった平方久美子氏が担う。会員制コンシェルジュサービスは両氏がこれまでに培ってきたノウハウや人脈を有効活用するもので、すでに海外の顧客に対してサービスを提供して評価も得られているという。

 人材関連に関しては、インバウンド市場の拡大とそれに伴うホテルの新規開業などもあって今後さらに人材が不足していくとの分析のもと、オザキ氏や平方氏らが教育を担当し、さらに紹介や派遣もおこなう。教育については年内に数十名、来年には100名以上への完了を想定する。

 教育の対象者は日本人だけでなく外国人も想定し、また未経験者に加えて経験者のステップアップといったニーズにも対応。ジャパン・リリーフ代表取締役会長兼CEOの野村俊司氏によると、契約次第ではあるものの、海外ホテルブランドのサービススタンダードなどを預かって教育代行的に人材を育てるような可能性もある。

 なお、会員制コンシェルジュサービスと人材関連サービスを合わせて、2021年度には売上高10億円の達成をめざすという。このうち属人的要素が大きく、かつ市場もマスではない前者については、野村氏によると1億円程度となる見込みという。