国内旅行概況、18年3Qは7ポイント減、西日本豪雨など響く
訪日旅行の7月から9月までの3ヶ月間のDI値は前期から3ポイント減の1ポイントだった。前期に発表した見通し比では1ポイント減、前年同期比では1ポイント増。国内旅行と同じく西日本豪雨の影響を受けたが、国内旅行よりも減少幅は少なかった。旅行会社からは「売上は前年より若干マイナスだが、大きな変化はない」「沖縄への訪日客の動きがあまり良くない」「東京への訪日需要は常に高いが、ホテル料金の高騰に苦労している」などの声が挙がった。
業態別では取扱額が30億円以上の「リテーラー1」が最も伸長し、10ポイント増の10ポイントに。最も落ち込んだのは「ネット系旅行会社」で33ポイント減の0ポイントだった。方面別では西日本豪雨の影響で「近畿」が21ポイント減のマイナス16ポイント、「山陽・山陰・四国」が20ポイント減のマイナス34ポイントとなった。一方、「北海道」は8ポイント増の13ポイント、「関東」は5ポイント増のマイナス17ポイントと前期を上回った。
顧客層別では全セグメントが前期を下回り、特に「MICE」は12ポイント減のマイナス17ポイントとなった。訪日旅行者の出身地別では「東南アジア」が1ポイント減の9ポイントとなった以外は前年を上回った。最も伸長したのは「豪州」で16ポイント増のマイナス19ポイント。「南米」「欧州」「北米」も2桁の伸びを示した。
10月から12月までの3ヶ月間は、訪日旅行全体で4ポイント増の5ポイントを予想。旅行会社からは「MICE関連の取扱は今後も期待できそうだが、FITはこの先受注が少なくなりそう」「団体は安定して集客できており、ツアー形態は単純な観光から視察ツアーや体験型ツアーにシフトしている」などの声が挙がった。
業態別では「訪日旅行系旅行会社」が12ポイント増の8ポイントと最も伸長する見通し。「リテーラー2」は11ポイント減のマイナス14ポイントと唯一今期を下回る予想だ。方面別では「甲信越・北陸」が5ポイント増となる見通し。最も落ち込む予想なのは「北海道」で、10ポイント減の3ポイント。
顧客層別では「MICE」が6ポイント増のマイナス11ポイント、「団体」が4ポイント増のマイナス3ポイントとなるが、「FIT」は4ポイント減の9ポイントを見込む。出身地別では全方面で今期を下回っており、特に「東南アジア」が7ポイント減の2ポイント、「豪州」が7ポイント減のマイナス26ポイントと落ち込む予想。
なお、19年1月から3月までの3ヶ月間は、訪日旅行全体で今期比1ポイント増の2ポイントを見込む。