日本旅行、17年は減収・営利4割減、赤い風船が苦戦
▽中核分野は「手応えあり」、18年は増収減益に
同社代表取締役社長の堀坂明弘氏は、2月22日に開催した日本旅行協定旅館ホテル連盟の通常総会の場で本誌のインタビューに応じ、営業収益などは前年を下回ったものの、17年から20年までの中期経営計画で中核分野と位置づける教育旅行、MICE、BTM、訪日旅行、インターネット販売は成長基調にあることを強調。「5分野の販売高に占める比率は、17年には47%にまで成長しており、手応えを感じている」と語った。今後は「中核分野以外の売上を減らさずに、中期経営計画で掲げた20年の54%を超えて6割をめざしたい」との考え。
堀坂氏によれば、特にMICEやBTM、訪日旅行が好調で、MICEは首都圏や京阪神などの企業の需要や、イベントなどの受注拡大の取組を強化。BTMは出張管理システム「出張なび」の機能強化や営業の拡大を推進したという。訪日旅行は中央省庁や地方自治体などへの営業を強化し、OTAを含む海外の旅行会社との連携を強化した。
18年12月期(18年1月1日~12月31日)の連結業績予想は、営業収益が1.5%増の534億4000億円、営業利益が1.4%減の8億5000万円、経常利益が18.5%減の14億6000万円、当期純利益が18.9%減の9億5000万円。同社広報室によれば、営業利益については昨年に好調だった国内グループ会社の利益を固めに見ており、経常利益は今年は海外グループ会社の為替差益が見込めないことから、2割減を予想するという。
なお、日本旅行単体の業績予想は営業収益が2.3%増の460億円、営業利益が28.2%増の3億5000万円、経常利益が1.7%増の7億1000万円、当期純利益が13.3%減の4億1000万円。