関西エアポート、神戸民営化の優先交渉権者に、3空港一体化へ
神戸市はこのほど、神戸空港の運営権売却の優先交渉権者として、関西エアポート、オリックス、フランスの空港運営大手ヴァンシ・エアポートからなる「ORIX・VINCI Airports・関西エアポートコンソーシアム」を選定した。オリックスとヴァンシ・エアポートが出資する関西エアポートは現在、関空と伊丹を運営しており、神戸の民営化により3空港の一体的な運営に舵を切る。
関西エアポートによると、同コンソーシアムは8月に神戸市と基本協定を締結し、その後に事業の運営権者となる関西エアポート100%出資の特別目的会社を設立する予定。新会社は10月に神戸市と正式な契約を交わし、18年4月から運営を開始する。契約期間は18年度から59年度までの42年間で、同コンソーシアムの提案による運営権対価の総額は191億4000万円。
神戸市は民営化に向けて、昨年10月に事業者の公募を開始。神戸空港と関空、伊丹を一体的に運営し、各空港を活用することで、関西全体の経済の活性化に貢献することなどを民営化の目的として掲げていた。これに対して同コンソーシアムは、3空港の連携に加えて、神戸路線の充実や就航機材の大型化などを提案。保安検査におけるスマートレーンの導入や駐機スポットの増設、着陸料の見直しなどにも取り組むとしている。
神戸の16年度の旅客数は前年比7.6%増の272万4612人。各種の取り組みを通じて、22年度は16年比約10.1%増の約300万人をめざす方針。