トップインタビュー:メキシコ観光局駐日代表のエギアルテ氏
座席大幅増でファーストタイマー獲得へ
米国の動向は「不安なし」
-今年はファーストタイマーを増やす年になりますか
首都圏については既に市場が安定してきたので、伸び率はそう大きくはならないが、今後はNHの国内線のネットワークも活かして、地方からの旅行者も取り込める。また、家族客や新婚のカップル、ダイバーなど、伸びしろの大きい層にも注力したい。
もちろん、直行便を運航しているAMとNHに限らず、引き続き米系航空会社や、メキシコへの路線が充実しているエア・カナダ(AC)などとも協力する。ニューヨークなど北米の人気都市に1、2泊したり、キューバなど他の中南米諸国と組み合わせた、幅広い商品が造成されることを期待している。
-旅行商品や航空券の価格は座席増によって、よりリーズナブルになると考えられます
エギアルテ すでにANAセールスなどがパッケージツアーを販売しているが、5日間で13万円ぐらいの商品もあって目を引いた。地方から成田への国内線を無料にするサービスもあるし、「遠くて高い」というこれまでのイメージは大きく変わるはずだ。もはやメキシコに行かない理由がないと思う。
これらはもちろん就航当初の値段で、今後は上がるかもしれないが、いずれにせよ以前より安い料金での提供が可能になることは間違いない。また、航空会社間の競争により航空券の値段も下がれば、FITの増加も期待できる。今年も日本人旅行者数は大きく伸ばせると考えている。
-このほど発足した日本旅行業協会(JATA)の「アウトバウンド促進協議会」では、副会長に任命されました。好調に日本人旅行者数を増やしている実績を買われたのでしょうか
エギアルテ 02年以降、長らくメキシコ観光局の日本代表を務めているので、経験の長さを買われたのではないかと思う。また、日本人の長距離方面の旅行先として、今後は中南米が伸びるはずなので、座席が大幅に増えたメキシコはそのゲートウェイとして期待されているのかもしれない。
副会長としては、設立総会で掲げた20年の出国者数2000万人の目標に向けて、務めを果たしたい。関係者全員で力をあわせれば、必ず達成できると思う。「北中南米チーム」の副部会長としては、メキシコを含む中南米の注目されるべきデスティネーションを紹介していく。