17年海外は1700万人、訪日は2700万人に-JTB予想
ジェイティービー(JTB)は12月20日、2017年の旅行動向見通しを発表した。17年の海外旅行者数は、16年の着地見込みと同水準の1700万人、国内旅行者数は0.4%増の2億9800万人、訪日旅行者数は12.0%増の2700万人を予想。調査は1泊以上の日本人の旅行と外国人の訪日旅行について、各種の経済動向予想や旅行消費購買行動調査、観光関連の動向などをもとに実施したもので、今回が37回目となる。
同社は17年について、株価上昇や米国の金利引き上げにより円安が続く可能性を指摘。一方で、1月のドナルド・トランプ氏の大統領就任による米国経済の変動や、フランスやドイツなど欧州各国で予定されている総選挙の影響なども予想されることから、状況の変化については注視が必要としている。
また、JTBが11月上旬に実施した消費者アンケートで、今後1年間の旅行に対する考え方を聞いたところ、支出については前年と比べて「減らしたい」と回答した人の数が「増やしたい」を超え、回数については海外・国内旅行ともに「現状維持」と「増える」の合計が約8割を占めたことから、「節約志向ではあるものの旅行への意欲はある程度維持される」と分析している。
海外旅行については、16年は円高が進み旅行者数が回復傾向にあったものの、再びやや円安に転じていることから、旅行者数は前年並みの1700万人を予想した。平均費用は、前年と比べて円安となる可能性が高いことに加えて、2月から燃油サーチャージの徴収が再開されることから、3.8%増の24万7200円になると推計した。
17年のトピックとしては、燃油サーチャージにより旅行者が長距離の旅行を控える可能性などを指摘。一方、LCCが安価な交通手段として定着しており、旅行費用を節約しつつも海外旅行を後押しすると予想した。
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