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トップインタビュー:コスタクルーズ日本支社長の糸川雄介氏

16年日本発着クルーズは好調に推移
17年は期間延長、変動制“風”料金に挑戦

-販売戦略についてお聞かせください

糸川 今後も旅行会社経由で販売していく。料金は運送機関の運賃と同様の「固定制」で、欧米のカジュアルクルーズは需給バランスを見ながら価格を変更する「変動制」が多いが、旅行会社がツアーを造成しやすいようにした。

 固定制とはいえ、来年の日本発着クルーズでは早期割引を取り入れるなど、需給バランスに対応する。今回早期割引は10月31日までの予約を対象にしたが、それ以降も期間を区切って、売れていないコースは割引することで料金を下げる。出航日ごとの料金も見直していきたい。

 日本でも旅行業法の枠組みのなかで「変動制“風”料金」に挑戦する。料金体系が複雑になるので、旅行会社とのきめ細かいコミュニケーションが必要になってくるだろう。

 日本のPSA(優先的販売代理店)は42社。年内にはPSAを50社程度にまで増やしていきたい。特に、寄港地が地方に多いことから、地方の旅行会社の販路を広げていきたい。


-国は、訪日クルーズ旅客数を2020年に500万人にする目標を掲げています

糸川 15年にクルーズ船で入国した外国人旅客数は約116万人。客船の数が増え、中国のクルーズ人口が2020年までに450万人になる予想があるなか、目標達成は不可能ではない。500万人時代には、日本中の港に客船が寄港するようになり、日本人がいろいろな港からクルーズに乗船する機会も増える。日本人のクルーズ人口も現在の20万人からさらに増えていくのではないか。

 日本人のクルーズ人口を増やすためには、カジュアルクルーズの認知度を上げていく必要がある。日本人にとってクルーズのイメージは、相変わらず「豪華客船の世界一周」のままだ。しかし、世界のクルーズ市場のシェアは、ラグジュアリー船が5%、プレミアム船が10%から15%で、残りの80%はカジュアル船。カジュアル船によるクルーズを浸透させていくため、我々が宣教師として活動していく必要があるだろう。


-ありがとうございました