バスタ新宿、1ヶ月で58万人利用、周辺道路の渋滞緩和も
国土交通省は5月23日、4月4日に新宿駅南口に開業した高速バスターミナル「バスタ新宿」について、5月3日までの1ヶ月間の利用状況の速報値を発表した。1ヶ月間の延べ利用者数は58万人。1日の平均利用者数は約2万人で、同省によると、成田国際空港の1日の国内線旅客数に匹敵する数という。
バスタ新宿には、現在1日あたり約1200便の高速バスが発着しており、1便あたり平均で20人が乗車。お盆の時期までには1625便が発着し、ピーク時には1日約4万人が利用する見込みだ。
1ヶ月間の利用者を地域別に見ると、山梨・長野方面が3977人の204便と最も多く、次いで富士山方面が3605人の122便、関東方面が2840人の188便、中部方面が2129人の142便、東北方面が1998人の118便となった。ゴールデンウィークのピーク時にあたる5月3日の1日間でも、山梨・長野方面が最も多く6601人の258便に。次いで、富山方面が4710人の151便、関東方面が4400人の192便だった。
また、バスタ新宿の開業により、以前は新宿駅西口周辺の19ヶ所に点在していた高速バスの乗降場が南口に集約されたため、JR新宿駅から高速バス停への乗換時間は最大で13分短縮。タクシー乗り場もバスタ新宿に集約されたため、国道20号の渋滞が大幅に緩和されており、西新宿一丁目交差点の四谷方面については、整備前は140メートルあった渋滞が整備後はゼロになったという。
このほか、新宿から手頃な価格で地方に移動ができることから、新宿発着の訪日外国人旅行者の利用が増加。バスタ新宿では、小田急電鉄が訪日外国人旅行者専用の割引周遊券「富士箱根パス」を販売しているほか、3階にある東京観光情報センターで、日本語、英語、中国語、韓国語の4ヶ国語で観光案内なども実施している。